2006 東西合宿参加報告


日時
2006年6月24日(土)〜6月25日(日)
場所
浜名湖三ケ日「かんぽの宿」
対局結果
結果表(pdf)
記 :島


恒例の集合写真 (拡大写真はこちら)

「初日」

今回の同行者は家内(通称あさみさん)、奥村さん(通称ガラさん)、初参加の学生古賀君(通称竹ちゃん)。朝8時に川工前に集合し、東名を飛ばして11時すぎには三ケ日に到着した。まずはお楽しみの一つ「磯の串」で昼食。座敷に腰を下ろすと壁の「冷酒」の張り紙が目に入る。のんべえのガラ・竹コンビがソワソワしだすが、何とか思いとどまってくれたようだ。そんなこんなで12時40分頃にはかんぽの宿に到着、毎年1度お会いするいつもの顔ぶれの皆さんに、今年もお会いすることが出来た。

東西合宿の幹事は持ち回り制、今年は川崎が幹事の年。会場の都合で全体のスケジュールが例年とやや異なり、初日に勝又先生の講座の後2対局そして宴会、二日目に2対局のスケジュールとなっている。さっそくプロジェクタをセッティングし、まずは勝又先生の講座開始。 先日森内防衛となった名人戦の内容や、ゴキゲン中飛車流行形についての解説をいただく。 また質問コーナーでは先日の朝日オープンの島−広瀬戦についてもリクエストがあったので、急遽私も対局中の読み筋や感想戦で判った変化についてコメントさせていただいた。

15時から部屋を移動し対局スタート。 手合割の決定には、今回から川崎将棋部の和室レーティングをもとに作成した富士通レーティングを使用した。

奥の勝又先生3面指しコーナーからは楽しい会話が聞こえてくる。
「それにしても、ほんとうにやかましい先生やなぁ(笑)」
「いや〜どうもすいません、声がでかいもんで(笑)」

1回戦、私は来月のテレビ出演(お好み将棋道場)を控えている鵜飼さんと。合宿前に「二枚落ちで島君に挑戦します」と指名いただいた因縁?の対決だ。対局前に「棋の趣」の連載の坂田流6六角戦法を読み直させていただいた事をお話し、今日の対局楽しみにしていましたとお話したら「そう、それじゃ」てなやりとりの後に対局開始。

△62銀▲76歩△54歩▲46歩△53銀▲45歩。 
「・・・あれ?(坂田流じゃないの!!)」
△72金▲36歩△32金▲48銀△52玉▲47銀△64歩▲35歩。
「・・・(やられた〜!!)」
自慢じゃないが、二枚落ち上手は△63銀、△32玉型という得意戦法があったのだ。それを封印してまで、坂田流を迎え撃とうと思っていたのに・・

以降、二上先生の王将会で鍛えた?三歩突っ切り定跡でビシビシ指され、終盤まで押されっぱなし。その後一失あって勝負は何とか幸いしたが、局後開口一番でお尋ねする。
「あの、本番では坂田流は使わないのですか?」
「冗談じゃないよ!(きっぱり) そういう勝負どころで出す戦法じゃないんだ」 
鵜飼さん、本気ですね(笑) 来月のお好み将棋道場はいい将棋を期待していますね。

濱−古賀戦を覗くと竹ちゃん大善戦の終盤、そのまま見事押し切り金星。(酒だけでなく将棋も強い!) ガラさんは大阪地区の西田さんに苦戦していたように見えたが、結果は勝ち。川崎地区は全員、幸先良く白星が並んだ模様。

2回戦、私は手負いの濱さんと。少し残していると思っていた終盤、濱流の食いつきを浴びる。

今88の金を角で切られ▲同玉△79金とはりつかれた局面で、この詰めろが妙に受けづらい。後手玉はあと1枚あれば詰むので、秒に終われて1枚貰おうと指した▲99玉が敗着、以下先手玉は11手詰みとなってしまった。詰み手順と図での正解は皆さん考えてみてください。

期待の竹ちゃんは喜多さんに挑戦したが、さすがにこの面子相手に連勝は難しかったか。傍らでは川妻さんVS鵜飼さんの二枚落ちオープン戦が延々と行われている。特訓の成果はいかがだったでしょうか。

「宴会」

待ちに待った宴会スタート。昼から冷酒お預け状態だったガラさんと古賀君の顔つきが明らかに違う(笑) 進行役の黒木さんから、先日役員に昇格された川妻部長に有志一同からのお祝いが手渡された後、川妻部長の「これからも将棋がんばります」の力強い宣言とともに乾杯、宴会スタート。私はミレニアムの元祖西田さん、川崎とも縁が深いSSLの林吾朗さん、TK@KOBEこと竹村さん、本年初代表ゲットの大栗さん、そして今年は都合をつけて来てくれた我が宿敵、濱さんらとお話させていただく。家内も西の方々に声をかけていただき、楽しい時間を過ごすことができたようだ。いつも思うことだが、東西合宿は富士通のオールスター勢揃いといった感じで壮観である。(川妻さんの前に並んだお銚子の本数も壮観だったが。。)来年もできる限り参加したいものだ。赤畠さんも来年はいらっしゃいませんか?

宴会終了後は対局室にて自由対局タイム。私は竹ちゃん(+何故かたくさんの敵)と10秒将棋、そして濱さんと恒例の10秒バトルをほんの1時半まで。結局30局以上指して殆ど指し分けだったのではないだろうか。本当に、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。明日の運転もあるので、後ろ髪引かれる思いでまだ時計の音が鳴り響く対局場をあとにしたが、翌日お聞きした話では2時半を過ぎてもがんばっていた大阪勢が、対局場に鍵をかけにやってきた守衛の方にとうとう追い出されたとか。守衛さんもご苦労様でした。^^

「二日目」

二日目は午前中に2局指すため早い時間からの開始だが、全員ちゃんと揃ってスタート。昨年から利用しているここ「浜名湖三ケ日かんぽの宿」は、とても居心地のいい宿だ。夜通し入れる露天風呂もお湯(塩泉)も良いし、部屋も綺麗だ。何より対局場と部屋が至近なのがいい。

私は喜多さんと。喜多さんには一度試してみたい序盤があった。ゴキゲン中飛車ふうの出だしから下図へ。

その後の進展は何とも言えない形勢だったが、中盤良くなったと思った局面から地力を出され劣勢に。秒読みの中、粘って勝たせてもらった。隣では川妻部長が会心の捌きで竹ちゃんを一蹴。好カードの中治−濱戦は濱さん勝ちで全勝者がまた一人消えた。

4局目は初対局の山下さんと。今やすっかりコンピュータ将棋界のビッグネームとなられた山下さんだが、実は指し将棋でも以前から大会会場でお見かけする強豪なのである。山下さん先手で▲76歩△34歩▲48銀の趣向に、意地をはって△35歩と石田流をめざしたのが良くなかったようだ。▲46歩△32飛▲47銀△62玉に、びしっとノータイムで▲22角成△同銀▲65角。むむ、これは??

△34角▲56銀と進行し、ここで初めて事態の深刻さに気づく。(鈍感!!)長考の末△72玉▲45銀△25角とするが▲68金とされ、角が瀕死状態。やむなく△64歩▲56角△44歩▲26歩△52角▲44銀△62金と1歩損して角を助けるが、これでは苦しい。以降も苦戦は続くが、山下さんが玉を囲わずに決めにきたのが攻め急ぎで、何とか拾わせてもらった。

感想戦を終え、まわりを見渡せばすっかり撤収モード。表彰式の準備が進むにつれて、だんだんと寂しい気持ちになってくる。
まずは恒例の勝又先生による「詰みますか」問題の解説、そして表彰式。今年は結局、皆さんにサービスしていただいた島あさみが4−0で優勝となった。

「山下さん、YSSにはかけなかったのね。。」
解説状況はこちら

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優勝者コメント

「どの対局も終盤ぎりぎりで、とても勝った気がしませんでした。それと二枚落ちで教えてくださった皆様ありがとうございます。ここの温泉が大好きなので、将棋に加えて温泉・グルメと、とても有意義な二日間になりました。来年もぜひよろしくお願いします。」
皆様ありがとうございました。また来年を楽しみにしています。


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