2010年 第7回大泉杯(富士通最強者戦)


参加者 23名
中治、伊藤康、志田、広瀬正、杉山、奥村
池田、中谷、大泉、実藤、赤荻、黒木、
鈴木敏、久保田、西下、田辺、長野、町田
高橋俊、林吾、大場、広瀬俊、鵜飼 (敬称略)
日時
2010年 2月 7日(日) 対局 9:30〜、宴会18:30〜
場所
対局の部:ユニオンビル
宴会の部:鳥鉄武蔵小杉店
対局条件
30分30秒 駒落ち スイス式5回戦
対局結果 ( 結果表(PDF) )
優勝 伊藤康5-0、2位 広瀬正、3位 奥村、4位 実藤
優勝記:伊藤康
大泉杯 写真
参照:前回第6回大泉杯

総括

 2/7(日)にUNIONビルで行いました2009年度大泉杯(第7回大泉杯)の報告です。 

 今回は前回のほぼ2倍の23人の参加があり、 社内Rによる駒落ち制対戦の結果、5戦全勝で伊藤康晴さんが優勝されました。 おめでとうございます。


対局後の集合写真 (拡大)

 準優勝は伊藤さんとの全勝対決で敗れた広瀬正幸さんでした。 他に4勝1敗ではソルコフ値の差で、3位奥村さん、4位実藤さんでした。 また先日入部されたばかりの町田さんが6位と好成績でした。 詳細は志田さん作成の結果表(PDF)をご覧ください。

 今回、大泉さんから、 優勝、準優勝の副賞として蛸島彰子初代女流名人のサイン色紙を提供していただきました。 この場を借りてお礼申し上げます。

 夕方は「とり鉄」で新年会を行い、楽しいひと時を過ごすことができました。

 参加されました皆様、お疲れ様でした。
 今回残念ながら参加できなかった方々、次回のご参加お待ちします。

2009/2/23 記:黒木

第7回大泉杯優勝自戦記:伊藤康


表彰式後 優勝の伊藤康さん

 伊藤康晴です。
 今回、富士通最強者戦にて初優勝することができました。 賞品(色紙、メダル、ペン)もこんなに沢山貰えたのは、 初めてのことで、大変ビックリしました。

 今回は計23人と多数の参加、 しかも社内Rによる駒落ち戦ということで、 駒落ち上手になった場合、 うまく指せるかどうか不安だったのですが、 くじもあり、平手戦4局で、 駒落ち戦は角落ちの上手1局のみであったことが、 結果につながったと思っております。

 以下、実戦です。

1回戦 対杉山さん 後手番

 前回、飯島流引き角戦法でうまくやられたので、 今回は早めに駒をぶつけて、 未知の局面に誘導することを心がけました。

【図1】1回戦 伊藤康vs杉山戦

【△3三桂まで】
図1からの指し手
▲2四角 △1四歩 ▲2六銀 △2六角
▲同飛 △2四飛 ▲同歩 △1五角
▲3七角、△4五桂 ▲4八角 △5七銀

 図1は、3三桂と跳ねて、両取りのプレッシャをかけたところで、 2四角と出て両取りを防いだようですが、 損な意味が多い感じがしました。 さらに、2六銀と不要の守りみたいな手が出たところを飛車も角も切って、 1五角と王手飛車をかけました。
 まだ、難しい局面かとは思いますが、 こちらとしては手が繋がったという感じで、 そのまま寄せに入ることができ、 押し切りました。

2回戦 対赤荻さん 角落ち上手

 角落ちなら少しばかり攻撃力もあるので、 普通の棒銀で銀を進出し、 角頭攻めもからめて攻勢をとりました。 途中無理気味もありましたが、攻めの勢いを継続させて、押し切りました。

3回戦 池田さん 後手番

 3手目で5六歩とついてきたので、すかさず角交換して、馬を作る定跡に入りました。
 以後は、持ち角と馬の働き方が勝敗を分けるので、 自分の馬の活用と自陣の角打ちの隙に注意を払いながら、 ゲームを進め、駒得を実現し、優勢になりました。
 その後は、寄せを色々と考えたのですが、 うまく決まる順が見当たらず、もたもたしましたが、 最初の得が生きて逃げ切りました。

4回戦 奥村さん 後手番

 過去2回の優勝経験を持つ奥村さんとの対戦になり、この辺から、 勝てば優勝いけるかもしれない、と思いました。
 角交換振飛車からこちらがやや動きずらい形になりました。 打開するために2五桂ポン跳ねで相手の出方を見ましたが、 取ってこなかったので、とりあえず桂馬にひもをつけて守り、3筋から味をつけていきました。
 馬を作られて、少しづつ形勢悪いと思っていたのですが、 7四桂のくさびの王手に、よけて受ければ、攻めあぐねるかと思い、ぎりぎりの受けで対抗しました。
【図2】 4回戦 伊藤康vs奥村戦

【△4五馬まで】
図2からの指し手
▲6四歩 △5四銀、▲6五桂 △6六歩

 結局、銀をただ取りし(図2)、 その後は嫌な筋はあるものの、うまく攻撃をかわすことができました。

5回戦 広瀬(正)さん 振り駒先手

 相振り飛車を予想してましたが、予想通りの展開となりました。
 自分は普通二枚金で構えるのですが、 相手が5筋の位を取り、浮き飛車に構えた時は美濃囲いにします。
 お互いに玉頭の歩をのばし、同じような形で進展しましたが、相手は飛車を切り、 玉頭に進出した銀と持ち駒(角、銀、歩)でかなり攻められる展開になりました。
 かなり危ない順があり、寄せきられてもおかしくないと思っていたのですが、 図3のあたりでは、少し余している感じがしました。 相手玉は、詰めろではなさそうなものの、 自玉も詰めろが続かないだろうとふんでいました。

【図3】5回戦 伊藤康vs広瀬正戦

図3からの指し手
△8三銀 ▲6一飛成 △8四銀 ▲7二龍まで

5回戦の感想戦風景 手前は伊藤康vs広瀬正戦
4連勝同士の対戦も最後はあっけなく終了

 局後、検討してみると、図3から3九と、とこられると3八馬の筋とかがあって、 結構詰めろが続くことがわかりました。 例えば、1七玉とか早逃げしても、4九馬、2七銀、1五歩といった感じでかなり危なくなります。 その後1六銀とか埋めるのもありそうですが、どうなっているのかよくわかりません。
(制限時間内では、正確には指せないかと)

 ということで、将棋の内容的にはいろいろとアラもありますが、 最後、薄氷の勝利をつかみ、優勝までこぎつけました。
 最近、インターネットの普及などで、 ちょっと淡白になってきていただけに、 今回の結果を再び励みにして今後も取り組んでいければ、と思っております。


2010/2/18 記:伊藤康

大泉杯 写真


1回戦の対局風景 手前は高橋俊さん

1回戦の対局風景 手前は久保田vs町田戦
初参加の町田さんは3-2の6位

2回戦の対局風景 手前は奥村vs西下戦
奥村さんは4-1で3位

2回戦の対局風景 手前は広瀬俊vs実藤戦
実藤さんは4-1の4位
赤荻さんは3-2トップの5位

2回戦の対局風景 手前は長野vs大泉戦
大泉さんは白星先行で3-2
長野さんは出だし2連勝だったが..

5回戦の対局風景 手前は池田vs長野戦
両者揃って頭を抱えている

5回戦の感想戦風景 手前は広瀬俊vs町田戦
奥は鵜飼vs中谷戦

表彰式にて 10位に滑り込んだ鈴木敏さん
ブービー賞は田辺さん


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