2013年 第10回大泉杯


参加者 17名
鵜木、大泉、北上、黒木、鈴木(敏)、田辺、広瀬(正)、実藤、島
安東、大石、杉山、高橋、中谷、林吾、渡辺健、中筋(敬称略)
日時
2013年 2月24日(日) 対局10:00〜、宴会18:30〜
場所
対局の部:小杉ユニオンビル5F
宴会の部:木村屋本店 武蔵小杉
対局条件
30分30秒 駒落ち スイス式5回戦
対局結果 ( 結果表(PDF) )
優勝 渡辺健二5-0、2位 林吾 4-1、3位 黒木 4-1
4位 田辺 3-2、5位 島 3-2、5位 広瀬正 3-2
内容
第10回大泉杯 優勝自戦記:渡辺健
 決勝4回戦:渡辺健vs田辺 飛車落 棋譜
大泉杯10年に寄せる (大泉)
大泉杯写真
参照
前回第9回大泉杯


第10回大泉杯 集合写真 (拡大)

第10回大泉杯 優勝自戦記:渡辺健


1回戦の対局風景

5回戦 渡辺健vs林吾戦

優勝の渡辺健さん

 自戦記という事で、昨年の若獅子戦に引き続き、駄文を書かせて頂きます。
 SSLの渡辺(健)です。今回、大泉杯には、初めて参加させて頂きました。
 初参加、初優勝という事で、自分でも、驚いております。 5局中、3局が駒落ち戦という事で、 少し、申し訳ないような気持ちですが、上手の方々に、きっちり、勉強させて頂き、 非常にためになりました。 駒落ちは、やはり、力の差がある上手と、同じ盤で指せ、 その迫力を肌で感じられるので、下手には、非常に有難い勝負です。

 今回、決勝は、私がポカをし、不出来な将棋だったので、 4回戦目の「田辺戦」を書きたいと思います。

 田辺さんは、いわずと知れた、SSLの強豪で、若手有望株の一人です。
 実は、私がブランクにしていた、 ここ10年の間に入られたので、私は、まったく、指した事がなく、 今回が初手合いとなりました。
 田辺さんの飛落ちでしたが、 私は、飛落ち定跡を知らず、相手の出方を見ようと思っていました。
 田辺さんも、上手の飛落ち定跡を知らなかったようです。 どうも、玉を右辺に囲うようだったので、こちらは、普通に、平手感覚で、 得意の三間飛車にする事にしました。

【第1図】
4回戦 渡辺健vs田辺 飛落戦

 44手目、5五歩には、強く、「同銀」と出ました。 相手は歩切れ。その後、6五歩と角道をあけ、援護射撃をする読みです。

【第2図】
4回戦 渡辺健vs田辺 飛落戦

 54手目、4四歩と突き出しましたが、良くなかったようです。 手順に、銀を引き付けられて、逆に、堅くなってしまいました。 ここは、6四銀と強く出て、角金交換にいくべきでした。 (実際に、次の手で、6四銀と出ていますが、一手前ですべきでした。)

【第3図】
4回戦 渡辺健vs田辺 飛落戦

 60手目、5三銀不成とし、同銀に馬ができ、調子がよいです。

【第4図】
4回戦 渡辺健vs田辺 飛落戦

 64手目、飛車取りに構わず、6二歩が、自慢の一手。 6一に「と金」ができれば、7一に馬が滑り込む筋があり、寄りそうです。

【第5図】
4回戦 渡辺健vs田辺 飛落戦

 70手目、6一歩成と、待望の「と金」ができました。 数手後、6九歩と、金底の歩も打て、万全の体制です。

 この後も、なんとか、緩まず、寄せ切り、勝つことができました。

 今回、初めて参加させて頂きましたが、本当に楽しかったです。 こんな面白い大会だったら、もっと前から出ていれば、と思いました。
 10年のブランクを経て、将棋の世界に戻ってきて、はや1年。 連盟の道場通いのおかげか、 少しずつではありますが、力がついてきているように思います。
 引き続き、日夜、研鑽を積み、 早く、みなさんと対等に指せるようになりたいと思います。

今回は、主催して頂き、ありがとうございました。
 特に、幹事の黒木さん、裏方の広瀬正さん、ありがとうございました。 広瀬正さんのHPは、将棋部・活性化の原動力になっていると思います。 大変だとは思いますが、引き続き、よろしくお願いします。

決勝4回戦:渡辺健vs田辺 飛車落 棋譜


2013/3/2 記:渡辺健

大泉杯10年に寄せる (大泉)


1回戦 大泉vs安東戦

4回戦 大泉vs中谷戦

 第10回大泉杯争奪戦が、2013年2月24日(日)にユニオンビルの萩の間で、開催されました。 川妻将棋部長は急にご都合が悪くなりご欠場でしたが黒木副部長・島主将はじめ17名が参加し、 盛大にそして和やかな中にも緊張した雰囲気で開催されました。
 結果について、また参加者名簿については別稿で報告があると思いますので詳細は省きますが、 決勝戦は渡辺君VS林君のSSL同士の全勝対戦となり、渡辺が熱戦を制して、 当大会としては最も低い段位(日本将棋連盟道場で初段と伺っています)での優勝となりました。

 日ごろより「大泉杯」の名に面映さを感じていましたが、 10回も続いたことで面映さよりも、 川妻部長・黒木副部長・島主将をはじめとする現役の皆様のご配慮に感謝の気持で一杯です。

 私事ですが富士通の定年(1999年)で、 将棋部長を辞して川妻さんにお願い(これについて色々と裏話もありますが、それはまたの機会に)しました。 2001年に嘱託委嘱も解かれて富士通から完全に離れることになりました。
 翌年の2002年、現役の皆様のご厚誼により、第1回大泉杯が開催されました。 以後の優勝者を眺めてみますと

第1回(2002年)優勝 島君
第2回(2004年)優勝 奥村君
第3回(2005年)優勝 広瀬正君
第4回(2007年)優勝 奥村君
第5回(2008年)優勝 中治君
第6回(2009年)優勝 中筋君
第7回(2010年)優勝 伊藤康君
第8回(2011年)優勝 伊藤健君
第9回(2012年)優勝 鵜木君
第10回(2013年)優勝 渡辺健君

という結果です。 2回優勝したのは奥村君だけ(一郎君が2回優勝していますが、これは中筋君と中治君で別人 (^.^)) で毎年のように覇者が変わっています。これもハンディ戦の面白さでしょう。 それにしても、 島君・伊藤康晴君・鵜木君といった全国的強豪から初段といわれている渡辺君までの多士済々の優勝にハンディ戦の意義を感じます。

 優勝した渡辺君とは、去年の若獅子戦(このときも渡辺君優勝)で対戦したこともあり、 特に関心を持って観戦しました。 私も選手として出場していたので、中終盤しか見られませんでしたがしっかりした指手が印象的でした。 飛車落ちの下手ながら、寄せに緩みなく「これは飛車を落とした上手がかわいそう」と思う指しっぷりでした。 とにあれ「優勝おめでとうございます」。 しかし、観戦した私も「指してみたい衝動」に駆られました。

 「ベテランの駒落ちは一味違うぞ」と思わせたいものです。


2013/3/4 記:大泉

大泉杯写真


4回戦の対局風景

4回戦 黒木vs鈴木敏戦

準優勝の林吾さん

3位の黒木さん

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