2016年 第14回若獅子戦



若獅子戦表彰式後の集合写真 (拡大)
参加者 (18人、敬称略)
 伊藤健、実藤、大石、黒木、鈴木敏、青山、近藤、高橋、三浦
 平井、中谷、加藤、田辺、植木麻、川上、辻、渡辺(親子)、葉田
幹事 (敬称略)
鈴木敏、田辺
指導
勝又先生
日時
2016年3月6日(日)
対局 09:30~、宴会18:00~
場所
武蔵小杉ユニオンビル5階
対局結果(敬称略)
 【本戦】
優勝:三浦
準優勝:実藤
3位:植木麻、黒木
 【慰安戦】
優勝:葉田
準優勝:渡辺(父)
3位:中谷、渡辺(娘)

第14回若獅子戦優勝レポート (三浦)

はじめに

今年は4年に1度の「うるう年」にあたり、オリンピックイヤーでもあります。 五輪語録には、「参加する事に意義がある」という金言の対極に「金メダル以外は予選落ちと同じ」という俗説も存在します。
これは勝負事全般に言える事ですが、例えば1位と2位の戦績を残しても、結果以上に当事者の心情には「天地程の差」が生じる事を意味すると思います。

私は若獅子戦へ第10回から連続5回エントリーしておりますが、私自身は「参加する事に意義がある」派ですから、 今後も含めて都合がつく限り参加したいと考えております。
その反面、私は前回(第13回)の準優勝を経て今回は「優勝」という戦績を残しましたが、 改めて「優勝と準優勝の間には雲泥の差が存在する」という事を再認識しました。


若獅子戦 対局風景

因みに、五輪メダリストの女子柔道48Kg級=谷亮子選手(現:谷亮子参議院議員)は、銀・銀・金・金・銅と五大会連続でメダルを獲得しましたが、 かつて「勝って貰うのが金と銅、負けて貰うのが銀」という名言を残しました。
無論、若獅子戦は超ローカルな舞台ですが、「勝負事ととしての本質は同類ではないか?」と思います。
私個人としては通算3回目の優勝でしたが、今回はハッキリ「優勝は勝って得るもの、準優勝は負けて得るもの」と実感しました。

第14回若獅子戦レポート

平成28年3月6日(日)。第14回若獅子戦は、ユニオンビル5F和室で開催されました。
参加者数は、社内参加18名にゲスト参加2名を加え棋戦史上最高の20名を記録しました。 過去の回では、社内参加者のみでは16名、ゲスト参加込でも17名が最多でしたが、回を重ねる毎に大盛況で「今回は、遂に大台を突破!」という感じでした。
棋戦発足当初は、選考会に付随する練習会の意味合いが強かった「若獅子戦」ですが、現在では立派なイベントとして独り立ちした感があります。これからは、富士通将棋部の底辺充実を担う棋戦として位置付けられる事と思います。


指導対局風景

前回の会場は絶好の展望が楽しめる小杉タワープレス23Fで、参加者としては‘新鮮な気持ちで臨め’、気分転換の効果も感じましたが、今回は定番の会場へ戻りなんとなく安心感がありました。
今回のゲスト参加者2名のでしたが、JFE)葉田さんと私は川崎駅前の将棋道場で何度か対局済で、十分優勝を狙える棋力だと思われました。
又、紅一点の渡辺(娘)さんとの対戦者は「2枚落ち」という特例が採用されました。
毎回微妙にルールが異なるのも本棋戦の特徴ですが、今回は「予選リーグ戦(4人一組2連勝通過2敗失格)+決勝トーナメント戦」の規定で‘覇権’を争いました。

予選リーグ

予選の組分けは「あみだくじ」で行われましたが、私が選ぶ段階では残り2枠でしたので、何となく‘第1シード?’を連想し左端を選びました。
予選リーグでは、1回戦=実藤戦・2回戦=望月戦に勝ち、連勝で予選通過。
特に当日の調子を推し量る上でバロメーターとなる初戦では熱戦を制し、私個人としては上々の滑り出しといった感じでした。


若獅子戦 対局風景

印象に残った事は、高橋さんが予選を2連勝で通過し、畳に横たわってくつろいでいた光景でした。
威風堂々感に加えビックマウスも絶好調で、「高橋ワールド全開!」といった感じでした。
対照的に、珍しく予選落ちで意気消沈気味の中谷さんが、その光景を横目に「これが‘いつもの高橋さん’だ・・」「高橋さんはこうでなきゃ・・」と感服しておりました。

本戦トーナメント

決勝トーナメント戦の抽選は予選通過者10名により再度「あみだくじ」で行われましたが、ここで私は‘縁起を担ぎ’意識的に左端を選択しました。 そして、完成したトーナメントの表を見て自分でも驚いたのですが、私のポジションは左端≒第1シードでした。
予選Rと決勝Tの抽選では意識的に左端を選択しましたが、トーナメント表では偶然によって左端になった訳です。 冷静にトーナメント表を見れば、勝負的に左右とも端は一山多い山で損なのですが、私は漠然と‘ラッキー!’と感じました。
結果的に、この‘気分的な事’が‘1勝分少ない事実’より、勝負の綾へと繋がりました。


若獅子戦 決勝風景

本戦では、1回戦=大石さん・2回戦=辻さん・準決勝=黒木さん・決勝=実藤さん、の順に対戦しました。 振り返って「指運が幸いした!か?・・」と思えるのは、中盤から終盤にかけて乱戦となった辻戦と、終始防戦一方となった実藤戦でした。
両局は対極の内容で、辻戦の終盤は「詰むや詰まざるや」の攻防戦でしたが、実藤戦は「相手の攻め手に乗って入玉に成功」とう将棋となりました。 ここだけの話ですが、棋質的になのか?「割と入玉将棋が多い!かな?」とは自覚しております。 せめて決勝戦だけでも「棋譜の再現を・・」と試みましたが、残念ながら記憶が曖昧で要所の局面も再現出来ませんでした。
後、奇遇としか言い様がありませんが、今回は「実藤戦で始まり、実藤戦で終わる!」という結果となりましたので、付け加えて置きます。

打ち上げ

私は当初、‘打ち上げは不参加のつもり’でした。 ただ、進行が予選から本戦と徐々に進むに連れ、「優勝したら参加しよう」という考えに変化しました。 多少、準優勝に終わった前回の事が影響したのかな?とも思いますが、準決勝くらいから‘此処まで来たら、絶対優勝したい!’という様なテンションになっていました。
単に、自分自身への「願を掛け」の意味合いと解釈して頂ければ幸いです。 打ち上げは選考会参加者と合流、勝又先生を含めて11名が参加しました。

若獅子戦関連ネタでは、本戦で3位となった「植木さんの躍進ぶり」が話題となりました。 棋力的に、一年前なら間違いなく‘級位者’のイメージでしたが、今回の対戦相手から察するに‘(街道場)二~三段’は行ける!?と感じました。 植木さんの様な若手が、今後「本棋戦で優勝し、卒業(選考会へ)して行ってくれれば・・・」、本来の若獅子戦の意義が成就されるものと思います。 又、慰安戦で活躍したJFE)葉田さん&渡辺(娘)さんの話題も出て大盛り上がりでした。

勝又先生からは、プロ棋戦の「第1期電王戦」と「第9期マイナビ女子オープン」に関し、旬のお話を伺いました。
先ず、第1期叡王の山崎八段VSチャンピオン将棋ソフトのponanza(ポナンザ)の第1期電王戦(2番勝負)に関してですが、 プロの間では「良くて1勝1敗、2連敗の可能性も・・」というのが正直な見解の様です。
先日、囲碁界で「世界№2棋士VS人工知能」が1勝4敗の戦績で終り話題騒然となりましたが、良くも悪くも将棋界への影響が気になるところです。

マイナビ女子オープンは女流タイトル戦の中でも、女流王座戦と双璧の最高賞金額を誇り元来注目度の高い棋戦で、 分かり易く例えれば‘女流版竜王戦’の様なイメージがあります。
今期はビジュアル的な知名度が高い室谷由紀女流二段が挑戦者に名乗りを挙げ、話題を独占し華やかな観があります。 確かに今までは人気が先行していた観が有りますが、第43回(2015年度) 優秀女流賞・女流最多対局賞の実績を見る限り 「実力的にもブレイクした!」と言っても過言ではないと思われます。
勝又先生も「清水女流六段と西山奨励会三段を倒しての挑戦だから、誰にも文句は言われない!」と論評しておられました。
蛇足)私事ですが、4月12日は「第9期開幕局」を陣屋に観戦に行ってきます。

トレビア(付録)。
偶然ですが、第14回若獅子戦が開催された3月6日は、室谷由紀女流二段の23歳の誕生日でもありました。
将棋連盟が異例の「誕生記念グッズ」を個数限定で制作し、発売したろ即完売。再販しましたが、又も直ぐ売切れとなりました。
参考迄に、セット内容=上扇子・マフラータオル・写真・ほか。価格=9000円(税別)でした。


2016/4/13 記:三浦

     

優勝の三浦さん

準優勝の実藤さん

三位の植木麻さん

慰安戦上位入賞者

慰安戦上位入賞者

慰安戦上位入賞者


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