2017年早稲田大学交流戦 集合写真 (拡大) |
早稲田交流戦幹事&早稲田将棋部OBの能勢です。
交流戦の開催報告をいたします。
早速ですが問題です。早稲田将棋部には、私が大学1年生の頃から6年以上続く習慣があります。お分かりでしょうか?
…答えは、”序盤に特化”した研究会です。
しかも研究内容が濃密で、大学対抗団体戦ではエース対決で研究手がヒットすることもありました。工夫もちりばめられており、研究後の指定局面戦は特に印象に残っています。対局者として真剣に考える時間があるため、知識の整理と感覚の発見ができていました。
“研究会に裏打ちされた”卓越した序盤力 + 終盤力”
交流戦で対峙してみて、早稲田と戦うというのは大変だなと思いました。
私は学生時代の経験から、社会人の強さは粘りにあると思っています。おじさんの粘りには大変手を焼き、たびたび逆転負けを食らっていたからです。序盤は作戦勝ちだったのですが…
今回の交流戦では、社会人の粘り強さが出れば早稲田と十分戦えるのではと目論んでいました。
とはいっても早稲田は学生最強集団。
不安に包まれて交流戦の蓋を開けてみると、…上位陣は善戦していたと見えました。中位陣以降は、全体的に押され気味という印象でした。手合いが厳しい組み合わせということもあったのか、大人パワーを発揮する前に局面がどうしようもない…という将棋が多く見受けられたように思います。
私の将棋をご紹介します。
局面はというと…早稲田の序盤力が際立っています。(第1図)
“歩を使って相手の飛車先を受けておく”というのは将棋の基本ですが、早稲田の序盤戦術はそれすら許さない…恐るべし。※なぜ歩切れなのかは文末にて。
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さて、交流戦の結果はというと…
1R:早稲田の圧倒的な勝ち越し
2R:早稲田のわずかな勝ち越し
3R:富士通のわずかな勝ち越し
Total 富士通 1 - 2 早稲田 …良い勝負です!!
全勝は早稲田現役の奥村さん、吉田(新)さん、富士通現役の滝瀬さん、富士通OBの植木さんの4名でした。やはりOBは経験値や安定感が違うのだなと思いました。
対局後は勝又先生に解説会を開催いただき、参加した全員が卓越した序盤力を手にしました。勝又先生、ありがとうございました。
教えていただいた作戦を理解するために、いろいろやってみたいと思います。早稲田のように指定局面を試したり、将棋ウォーズで10分だけ指してみたり…
今回の交流戦は大勢での集合写真を撮影し、交流戦は時間通りに終了できました。
参加者の皆様には、お集まりいただき、また特に時間を守るという点で協力いただき、スムーズに会を進行できました。大変ありがとうございました。
早稲田の皆様、富士通杯は大変おつかれさまでした。精一杯戦っている姿を拝見し、遠い昔の団体戦を懐かしんでおりました。
また、秋シーズンの優勝おめでとうございます。王座戦も応援しています。
日本選手権で会えるといいですね!!
…そういえば、開会式で入玉すると時間が押すので…と言ったのですが、富士通のエース某Aさんの玉は敵陣へ突進していましたね。笑
最後は終盤力…ってことですね。 <完>
※おまけ <どうして理不尽な局面が生まれたのか>
私の相手は2年生の岩城(イワキ)さん。将棋倶楽部24の熱狂的なファンと聞きました。私の中飛車に岩城さんが角道を開けず右玉を目指す立ち上がり。振り飛車の玉が深そうなのでポンポンと駒をぶつければ戦えるイメージでした。
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第2図から△65歩▲同歩と仕掛けました。
が、仕掛けの直後に、もし△56歩▲同歩△35歩▲同歩と予定通り進めると、そこで△36歩は歩切れなので指せないことに気付いてしまいました…
仕方なく、渾身の謝罪△14歩と指しましたが、以下▲68飛(良い手ですね)△62銀▲64歩(第1図に合流)と進み、例の局面が完成したのでした。 以下、自爆しないように意識し最後は逆転するかと思ったのですが、希望が見えた直後に自爆し、敗北してしまいました…
対局風景 1R@ |
対局風景 1RA |
対局風景 3R@ |
対局風景 3RA |
指導対局風景 3R |
対局風景 3RB |
対局風景 3RC |
対局風景 3RD |
勝又プロによる講座 |
結果発表 |