2016年春 第109回職域対抗団体戦


参加者:
富士通(1): 鵜木、関上、平野、植木祐、奥村
富士通(2): 出澤、島、漢那、鈴木恵、浅倉
富士通(3): 中治、濱、広瀬正、松原、本行
富士通(4): 喜多、志田、杉山、滝瀬、池島
富士通(5): 村中、北上、竹村、福永、能勢
富士通(6): 川妻、中筋、三浦、池田、小澤
富士通(7): 大石、伊藤健、吉田、実藤、青山
富士通(8): 斉藤、中谷、鈴木正、辻、米谷
富士通(9): 大泉、広瀬俊、町田、望月、山崎
富士通(10): 加藤、二宮、武内、川上、植木麻
(敬称略)
日時:2016年4月10日(日)
場所:東京武道館(綾瀬駅)
結果:
富士通(1) S級 : 準優勝 (予選リーグ1位) (植木祐)
富士通(2) A級 : 優勝 (漢那)
富士通(3) A級 : 準優勝 (本行)
富士通(4) A級 : 2回戦進出 (滝瀬)
富士通(5) A級 : 2回戦進出 (能勢)
富士通(6) B級 : 慰安戦三回戦進出 (小澤)
富士通(7) C級 : 慰安戦三回戦進出 (青山)
富士通(8) D級 : ベスト8 昇級△ (米谷)
富士通(9) F級 : 3回戦進出 (望月)
富士通(10) F級 : 慰安戦優勝 昇級△ (川上)
※()内はレポーター
連盟ページ:内閣総理大臣杯 第109回職域団体対抗将棋大会レポート

会場の東京武道館

富士通(2) A級優勝 記念撮影

富士通(1) S級 : 準優勝 (予選リーグ1位) (植木祐)

今回の1軍は、主将鵜木、キャッチャー関上、ホスト平野、三谷幸喜、エース植木祐というフレッシュなメンバーでした。 平均年齢は27歳で、これはS級史上最年少かつ、今後もなかなか破られない記録なのではないでしょうか。

しかし言い換えてみれば、我々は自力で1軍をS級に昇級させたわけではありません。 偉大な先輩方に感謝しつつ、恥ずかしくない成績を残さなければならないと、気合いが入りました。

くじ引きの結果、リコー(1)、NEC(1)、日レス(1)と同組になりました。 非常に厳しい相手ですが、予選通過は最低目標と思っていました。

予選1回戦 対リコー(1)

初戦は、近年ますます層が厚くなっているリコーです。 今回はS級は大武道場から離れた別室での対局ということもあり、S級に2チーム在籍しているのは大きなアドバンテージでしょう。 当たりは上から、平野―武田、鵜木―中川、植木祐―細川、奥村―山田雄、関上―山内と、 いきなりがっぷり四つの組み合わせになりました。 細川さんとは職団戦、社団戦でほぼ毎回顔を合わせていますが、いつも大熱戦になります。 なんとなく自分が勝てばチームも勝ちそうだと感じ、積極的に仕掛けました。


第1図 植木祐-細川戦 20手目 △74歩の局面

以下、▲同歩、△83金、▲87銀、△74金と進み、形勢は不明ですが、 いつでも△75金~△66金の筋があるので、実戦的に勝ちやすそうです。


第2図 植木祐-細川戦 70手目 △54飛の局面

細川さんの見落としもあり、気持ちよく△54飛と出た第2図は駒の損得こそないものの、働きの差が大きく、快勝譜となりました。

チームは平野さん、関上さんがしっかり勝ち、幸先の良いスタートとなりました。

予選2回戦 対NEC(1)

2回戦は、4大会連続で対戦しているNECです。 中でも関上―宮原戦は伝統の一戦と呼ばれるほど毎回当たっていますが、今回の5将戦は関上―清水上。 「なにを思って俺を取りに来たんだ・・・」と、エースを前にした関上氏がポツリ。

代わりに私が宮原さんとぶつかりましたが、序盤で宮原さんのミスがあり、手厚く抑え込むことができました。 関上さんに合掌しつつ、チームは4勝をあげ、予選通過をほぼ確実としました。

予選3回戦 対日本レストランシステムズ(1)

3回戦は日レス。S級常連ですが、意外にも過去3年間で1度しか対戦がありません。 私は前回と同じく、山下さんと対戦。奨励会でも何度も教えていただいた先輩です。 ペースを握りかけましたが、相穴熊ではあり得ないB面攻撃をやってしまい、難局に。 まだ簡単には負けない形勢でしたが、入ると思って叩いた歩がまったく入らず、いきなり必死がかかって投了。 急転直下の出来事で、隣の鵜木さんも苦しい将棋だったため、頭を抱えてしまいました。 しかし、平野、奥村、関上の各氏が実力を発揮し、辛勝。 苦しみましたが、結果的には3連勝で予選を通過しました。

準決勝 対三菱東京UFJ(1)

準決勝は三菱東京UFJ。対戦前に樋田さんからジャブを放たれ、鵜木さんと植木祐はタジタジでした(笑)。 その樋田さんには奥村くんが対戦。大学の大先輩に「伝統の一戦ですね」と返していて、やるなと思いました。 朝からスーツ着用(翌日が出張というのは秘密)の奥村くんの気合が通じたか、角換わりからの不思議な攻め(無理攻め)が炸裂。 この勝利が大きく、チームも3-2で制勝しました。 これで前回に引き続き、決勝進出です!

決勝 対リコー(1)

決勝は再びリコー(1)。トーナメントの反対の山でリコー対決を制し、勝ち上がってきました。 大将で4連勝中の平野さんに中川くんをぶつけてくるはずと読み、大きく順番を入れ替えて臨みました。 上から、関上―中川、平野―武田、植木祐―山田雄、奥村―山内、鵜木―細川で激突。 勝っても負けても3-2のスコアと予想していました。 山田くんとは相性がいいのですが、いつも内容的に押されており、難敵です。


第3図 植木祐-山田雄戦 61手目 ▲26角の局面

時間も押されており、やや苦しい出だしでしたが、第3図で秒読みの中放った△43桂で勝負形には持ち込めそうだと感じました。 あまり周りを見る余裕はありませんでしたが、平野、奥村も自信ありげな手つきだったため、勇気が湧いてきました。


第4図 植木祐-山田雄戦 81手目 ▲86同銀の局面

迎えた第4図。いろいろな手が目移りする局面ですが、△67銀が敗着でした。対して▲43香が厳しすぎる一手で明快な負けです。 図では△44角が正着でした。 △33銀を補強し、55の天王山を抑え、敵玉をにらむ一石三鳥のいかにも味が良い手で、秒読みでも指せそうな手ですが血迷いました。 奥村くんはしっかり勝ちましたが、チームは1-4で惨敗。力不足を感じました。

秋に向けて

今回の結果は、前回と同じく準優勝に終わりました。 職場の元アメフト選手の上司も言っていますが、準優勝とはもっとも注目される舞台での敗者です。 何事も1位にならなければいけません。

そのためには当然ですが、まず自分が勝つことです。 あまり敗戦投手にならないので割と勝っているように思われますが、実は職団戦の個人成績は通算18勝12敗です(チームは20勝10敗)。 チームに助けられてばかりですが、次はチームを助けられるよう、秋までに実戦不足を補う必要を感じました。

幸いなことに、次回はS級2チーム参加できることになりました。 決勝で2チームが対戦できるよう、そしてその場に自分がいられるよう、頑張っていきます。

2016/4/29 記:植木祐

富士通(1)の対局結果 S級
回戦 相手チーム 平野 鵜木 植木 奥村 関上 勝負
予選
1回戦
リコー (1) 大将
武田
副将
中川
三将
細川
四将
山田雄
五将
山内
3 - 2
予選
2回戦
NEC (1) 大将

三将
加藤
副将
宮原
四将
船橋
五将
清水上
4 - 1
予選
3回戦
日本レストランシステム (1) 大将
吉川
四将
鰐淵
五将
山下
三将
野島
副将
高須
3 - 2
準決勝 三菱UFJ (1) 大将
三和
副将
池田
四将
奥本
三将
樋田
五将
吉田
4 - 1
決勝 リコー (1) 副将
武田
五将
細川
三将
山田雄
四将
山内
大将
中川
1 - 4
- 4 - 1 1 - 4 3 - 2 4 - 1 2 - 3 14 - 11
準優勝

S級1組の結果
S級1組 富士通 (1) リコー (1) NEC (1) 日本レストランシステム (1) 勝点勝数順位
富士通 (1) * 3 4 3 3101
リコー (1) 2 * 4 4 2102
NEC (1) 1 1 * 3 153
日本レストランシステム (1) 2 1 2 * 054

S級決勝トーナメント
富士通 (1)(1組1位) 3     
      富士通 (1)1 
(2組2位) 2    
          リコー (1)
リコー (2)(2組1位) 1    
      リコー (1)4 
リコー (1)(1組2位) 4     

残留決定戦:日本生命(1) 3 - 2 日本レストランシステム(1)

富士通(2) A級 : 優勝(漢那)

S級にはすぐに復帰できるだろうと考えていた前回はまさかの1回戦負けに終わってしまったため、 今回もそうそう簡単には勝ちあがることは難しいのではないかと考えていました。
トーナメント表を見ても初戦から前回ベスト4の日本システムウェア、その次はNEC2と当たる上に 決勝までの山にはNTTデータや公認会計士といった元S級のチームがずらり。
反対の山に行きたかったなと当初は考えていましたが、反対の山はリコー3が とんでもなく強い旨を聞き、やはりA級は甘くないと感じました。

2軍のメンバーは島さん、出澤さん、鈴木(恵)君、浅倉君、漢那の5人。
基本的には浅倉君が頭一つ抜けて強いので、浅倉君を相手チームのエースに当てて 残りの4人はその時の調子や相性を考慮して並べようと考えていました。
前回の1回戦負けを教訓にオーダの采配にはかなり気を遣いましたが 総合力ではA級の中でもトップクラスであると思うので もう少し仲間の力を信じれば良かったとも思いました。

初戦 日本システムウェア(1)

相手のメンバーを見た時に東山氏が大将に来そうだったため、こちらも浅倉君を大将に。
残りの4人の中では一発入りづらそうな鈴木(恵)君と島さんを4将、5将に配置。
前回のような1回戦負けを避けるために個人的には理想の当たりができたと感じました。

将棋の内容も中飛車左穴熊から少々悪いながらも喰らいついて経験値勝負の展開に持ち込むことができ まずまずの勝ち方。
チームはも4-1と安定感のある勝ち方ができました。

2回戦 NEC(2)

きっと大将は川村氏が来るだろうと読んでいたため、ここも迷わず浅倉君を大将に。
初戦で負けてしまった出澤さんに勢いをつけてもらおうと5将に下げた所 強豪佐藤さんに刺さってしまい、手の内を読まれていると感じました。

将棋の方は初戦同様、相穴熊から切れそうな攻めを無理矢理決めてそのまま押し切り。
ただ、蓋を開けてみれば5-0で完勝。序盤の山場と感じていましたが望外の結果となりました。

3回戦 KHI

相手のエース大岩氏が3将にきそうなのでこちらも浅倉君を3将に。

私の将棋はここも相穴熊から無理矢理食いついて勝ちきるというTHE雑な将棋で勝ち。
なんだか相穴熊で攻める(時間的な意味も含む)、固い、(自分の時計が)切れないの3拍子の ワンパターンですが、A級の切れ負け将棋では結構有効なようです。
浅倉君が負けてしまいましたが、チームは4-1で勝ち。

4回戦 NTTデータ(1)

外山氏、玉井氏、勝山氏の3氏がキーパーソンで この3人の内誰かを浅倉君に当てて、出澤さんは外山氏、玉井氏以外の人と当たるような オーダにしようと考えました。

並びは上から鈴木-外山、浅倉-藤井、漢那-勝山、出澤-池上、島-玉井(敬称略)
前者は外されましたが、後者はこちらの言い分が通りました。
また、3人のキーパーソン相手に本日全勝で勢いのある3人がぶつかったので 当たりとしては悪くなさそうです。

このような重要な場面にも関わらず私はなぜか普段全く指さない角交換振り飛車を 指してしまいいい所なく負け。
終局時点では浅倉君は勝ちそうだけど出澤さんは敗勢。
もうだめかと思いましたが両端をきっちりと押さえて3-2勝ち。


ここで反対側の山では3軍がリコ-(3)を破るという快挙を成し遂げ ベスト4に入ったとのこと。
何が何でも決勝は3軍と戦いと思い、次のオーダを練り始めました。

準決勝 公認会計士(1)

最大の山場と考えていた公認会計士(1)です。
小林氏、加納氏、高野氏の3氏への当て方をどうするかが悩ましい所です。
こちらの理想の当たりは浅倉-加納、鈴木-高野、島-小林(敬称略)と 浅倉君をキーパーソンに当てつつ、過去に勝利したことのある当たりに できれば良いなと考えていました。

結果的には上から、浅倉-加納、出澤-濱野、島-宗、鈴木-小林、漢那-高野(敬称略)
となりました。
当たりとしてはまずまずでしょうか。漢那が勝てば何とかなりそうな当たりだなと思いました。

そこで注目の5将戦ですが、相穴熊のいい加減な指しっぷりでごまかしてきたためか 高野氏の急戦に対して、序中盤はいい所なく抑え込まれひたすら美濃囲いに 金銀桂香をペタペタ貼って馬を引き付けて手数を伸ばすことのみに特化した 切れ負け特有の形で粘りに行きました。
その甲斐あって終盤で高野氏が寄せ間違え一瞬チャンスが舞い降りたものの 互いに時間が1分ほどしか残っておらず寄せ損なっていしまい無念の投了となりました。

途中で「2軍と3軍が決勝か」という声が聞こえたため既に3勝は挙げた後だとは 分かっていましたが、それでもアナログ時計の切れ負けですから 王手ラッシュをかけ続けてあと十手は指して切れ勝ちを狙うべきでした。
最後まで勝利をあきらめない不屈の精神が入社時に比べて衰えてしまったなと感じました。


富士通(2) 対局風景

私の終局とほぼ同時に鈴木(恵)君が小林氏に勝利。
小林氏の土俵である角交換振り飛車を真っ向から受けての勝利は流石でした。

なにはともあれ結果は4-1勝ち。
去年のS級残留決定戦の雪辱を見事に晴らすことができました。

決勝 富士通(3)

勝っても負けても富士通のS級昇級は決まったため、 消化試合のような雰囲気もありましたが3軍に負けると きっと次回はS級では指させてもらえないだろうと思い本気でオーダを考えました。
(勝っても指せるかどうかわかりませんが。)
しかし、考えれば考える程ぴったりしたオーダというものは思いつかず、 敵に回すとこんなにも大変な相手なのかと改めて思い知らされました。


富士通(2) 対局風景

結局オーダはこの日全勝の鈴木(恵)君と島さんを大将、副将に、 1敗の浅倉君を三将に、2敗の漢那と出澤さんを四将、五将と配置し 当たりは上から鈴木-濱、島-本行、浅倉-広瀬、漢那-松原、出澤-中治(敬称略)
となりました。

上2本は全勝対決となりました。
まず、大将戦が負け、続いて三将戦が勝ち。ここまで1-1。

四将戦は私の中飛車左穴熊に松原君の三間飛車。
序盤はいいように捌かれて振り飛車大満足の展開となってしまいましたが、 ここからが左穴熊の本領発揮。
金銀3枚の穴熊と18に飛車がいる形は見た目以上に固いのです。
65の地点から開戦して馬で香を拾って65を目がけて引き付ける展開になると 一気に難しくなりました。
玉頭戦で戦いが起きれば穴熊の遠さが活き、最後は9手詰みを逃して混戦模様に なったものの時間に助けられて切れ勝ち。


富士通(2) 対局風景

2-2で残った5将戦も一見危なそうに見えましたが最後はきっちりと詰まして3-2勝ち。

こうして2軍としては1年半ぶりのS級復帰を決めました。

2軍は前回の慰安戦決勝で5軍と、そして今回の本戦決勝で3軍と身内同士で当たる機会も増えていますが、 次回は1軍と2軍がS級優勝をかけての決勝が実現すれば良いなと思いました。

2016/4/15 記:漢那


富士通(2) 対局風景
富士通(2)の対局結果 A級
回戦 相手チーム 浅倉 出澤 漢那 鈴木恵 勝負
1回戦 日本システムウェア (1) 大将
東山
副将
清水
三将
中澤
四将
高山
五将
秋山
4 - 1
1回戦 NEC (3) 大将
川村
五将
佐藤
副将
廣田
三将
大窪
四将
笹倉
5 - 0
3回戦 KHI 三将
大岩
五将
世良
四将
松下
副将

大将

4 - 1
4回戦 NTTデータ (1) 四将
藤井
副将
池上
三将
勝山
大将
外山
五将
玉井
3 - 2
準決勝 公認会計士 (1) 大将
加納
副将
濱野
五将
高野
四将
小林
三将

4 - 1
決勝 富士通 (3) 三将
広瀬
五将
中治
三将
松原
大将

副将
本行
3 - 2
- 5 - 1 4 - 2 4 - 2 5 - 1 5 - 1 23 - 7
優勝


富士通(3) A級 : 準優勝 (本行)



富士通(3) 対局風景


富士通(3) 対局風景

2016// 記:本行

富士通(3) 対局風景
富士通(3)の対局結果 A級
回戦 相手チーム 広瀬正 中治 松原 本行 勝負
1回戦 パナソニックグループ (1) 大将
安武
副将
荒井
三将
脊尾
四将
加藤
五将
阪口
3 - 2
2回戦 公認会計士 (2) 四将
大谷
大将
関川
五将
池田
副将
前田
三将
野村
4 - 1
2回戦 弁理士 四将
管野
大将
三木
五将
石川
副将
池田
三将
鈴木
3 - 2
4回戦 リコー (3) 四将
山田
大将
藤原
五将
牧野
副将
馬上
三将
桑山
3 - 2
準決勝 大和証券グループ (1) 四将
幾尾
大将
村上
五将
小林
副将
佐藤
三将
山田
3 - 2
決勝 富士通 (2) 三将
浅倉
大将
鈴木
五将
出澤
四将
漢那
副将

2 - 3
- 2 - 4 6 - 0 0 - 6 4 - 2 6 - 0 18 - 12


富士通(4) A級 : 二回戦進出 (滝瀬)

今回の4軍レポート担当の滝瀬です。
今回は普段以上の意気込みがあり、過去の反省から前日ではなく前の週にディズニーシーに行きましたし、 前日の練習会に久しぶりに参加し、万全の調整をしてきました。

そんなこんなで当日の朝。
私は将棋大会の朝は詰将棋をしながら、会場に向かうことにしています。
私は詰将棋が苦手で、日によって解くスピードが変わり、 その出来がそのまま大会の結果に比例します。
例えば、詰将棋が早く解ける日は終盤の一手争いでしっかり勝てたり、解けない日は小学生相手に頓死負けをしたりしました。
今回は、将棋世界の実戦に役立つ5手7手10問を解くのになんと約1時間かかり、 今日は調子が悪い日だと、悲しくなりましたorz
しかし、元から終盤派ではないので、終盤の一手違いにならないように、序盤で悪くならないように精一杯指そうと考え、会場に向かいました。

1回戦 本田技術研究所(1) 3-2勝ち

今回の4軍のメンバーは、

エース 喜多さん
引き角の使い手 杉山さん
スピードスター 池島君
子煩悩パパ振り飛車党 志田さん
ダッフィー大好き 滝瀬

でした。 個性あふれるメンバーで、いいところまで行けるのではないかと思っていました。

初戦は本田技研(1)と。 オーダーは事前に決めており、上から

池島
志田
滝瀬
喜多
杉山

でした。
このオーダーの意図は色々ありますが、 真の狙いはメンタルの弱い私に心臓に悪い将棋は見えないように物理的に距離を置きました。
個人的には周りの将棋で動揺なく指せたので、良かったです(笑)

私は相手の珍しい形の急戦矢倉に対して、攻め合いではなく手厚く受ける方針でいき、 徐々に相手の攻めが細くなり、最後は危なげなく勝つことができました。

隣で喜多さんもきっちりと勝利していましたが、他の対局は何やら雲行きが怪しい。
志田さんは相手に振り飛車を譲って居飛車をして序盤から終始苦しく、 最後に勝負手気味にラッシュをかけるも負け。
杉山さんも得意の引き角とはならず、負けてしまいました。

2-2残りでチームの明暗は、残り時間を相手の倍以上残した池島君にかかりました。
切れそうで切れない相手の攻めに対して池島君が怪しい受けを連発し、 2七にいた王様が途中色んな部下(飛車とか)を見捨てましたが、 どうにか8七まで逃げ出し時間切れ勝ち。
3-2で何とか2回戦に進出しました!

2回戦 特別区文化会(1) 0-5負け

2回戦の相手は私が研究会で知っている人が主力のチームでした。
1回戦とオーダーをずらしてこないと読んで、相手のエース(振り飛車党)に引き角の使い手 杉山さんを、
相手のもう一人のエースには、誰とやっても勝率が変わらなさそうな池島君を当てるようにオーダーを組み、
見事に予想通りの当たりが実現しました。

余談ですが、対局前に相手チームから「富士通将棋部さんのホームページは充実していて、いいですよね。いつも拝見しています」と言われました。
レポートとか内輪ネタ満載ですけど、部員以外にもホームページ見ている人いるんですね(笑)
気を付けないと(;^ω^)

私はまたも急戦矢倉を相手にしましたが、相手がかなり損な仕掛けをしてきたため、的確にとがめ優勢を築きました。
ここで周りを見てみると、喜多さんは角換わり相右玉で難しい形勢。
杉山さんは引き角が炸裂していましたが、志田さんは持ち時間からも相手の高い駒音からもあまり良くない様子。
・・・頼みのスピードスターは既に投了してました。

そして、私はほぼ角得の図の局面で過去の職団戦でも一度もしなかったレベルのすごいポカが出ました。


対特別区文化会(1) 三将戦▲滝瀬-△鳥塚戦

・・・あれ?金浮いとるやんけ!

△6五飛と金がタダで取られて自分に呆れて苦笑いしましたが、以下▲6六銀△5五飛▲同歩△3八角▲9一飛・・・
まだ優勢だったので気を取り直そうとしました。
そんな中、志田さん、杉山さんが相次いで投了し、0-3でチームの負けが決まってしまいました(ノД`)・゜・。

全身から力が抜けていくのを感じながら、深く考えずにおそらく詰めろだろうという手を指したところ、 隣で喜多さんが時間切れで負け。0-4。

そこで私は意地を見せるためにも必死に詰みを読み始めるも・・・直感で詰みと思って読んでいた筋は合駒請求されて一枚足らず詰まなくなり、
別の筋で詰ますしかないのですが・・・いくら読んでも今日の私では詰まないorz
今朝の詰将棋であれだけ終盤で踏み込まないと決めていたのにバカすぎました・・・
結局もう修正はきかず、王手ラッシュの末0-5負けとなりました。

前回3軍が降級したこともあり、残留を最低目標にしていて、それを達成できたのは良かったですが、 午前中で終わるのは悲しいので、次回は午後も真剣勝負が指せるように頑張ります!

最後に一つ今回思ったことですが、 当日は何度か別チームのメンバーが対局時間に行方不明で、幹事の人から私宛に電話が来ました。
(会場内のアナウンスで呼ばれた人もいましたよね?)
皆さん、次回はちゃんと時間までに対局場所にいるようにしましょうね(笑)

2016/4/14 記:滝瀬
富士通(4)の対局結果 A級
回戦 相手チーム 池島 志田 滝瀬 喜多 杉山 勝負
1回戦 本田技術研究所 (1) 大将
中島
副将
安藤
三将
古川
四将
高橋
五将

3 - 2
2回戦 特別区文化会 (1) 大将
斉藤
五将
金子
三将
鳥塚
四将
須田
副将
大湊
0 - 5
- 1 - 1 0 - 2 1 - 1 1 - 1 0 - 2 3 - 7


富士通(5) A級 : 二回戦進出 (能勢)

初めまして。この春、富士通に入社した能勢俊樹と申します。 早速ですが私の将棋を振り返りながら5軍の結果を報告したいと思います。 よろしくお願いいたします。 チームのメンバーは福永さん、北上さん、竹村さん、村中さん、能勢(私)でした。

1回戦 NTTデータ(2) 4-1勝ち

事前情報では我らが富士通(5)とNTTデータ(2)は昨年大舞台で戦っており、富士通が勝利を収めたということでした。 相手はリベンジに燃えていることが想定され、対局前から気を引き締められました。

私の将棋は、私が先手で▲7六歩△3四歩▲7五歩△4四歩から相振り飛車になりました。 第1図は中盤の入り口。


対NTTデータ(2) 五将戦▲能勢-△三輪戦

△7二金型を見て5筋の歩を伸ばしたところです。 壁形の反対側から動く態勢を築け、指しやすさを意識しました。 ここからは一旦相手の攻めを受ける展開になります。 端攻めに対して銀を「がっちり」と投入した第2図。


対NTTデータ(2) 五将戦▲能勢-△三輪戦

学生時代は「ほっそり」とした将棋を指していたのですが、社会人になったので「がっちり」をやってみました。 大人っぽい厚みに感動しました。以下は▲5四歩から無邪気に攻め続ける展開となり、勝利を収めました。

チームの結果は、リーダーの福永さん、竹村さん対決を制した竹村さん、穴熊をテクニカルに攻め倒した村中さん、私が勝ち、4-1勝ちでした。

2回戦 日本将棋連盟(2) 2-3負け

2回戦は日本将棋連盟との対戦。 私は後手。戦型は一局目の三間飛車側を後手番で指したような相振り飛車となります。 相手の攻めを収めてしまえば反撃して良くなるだろう。 と楽観的になっていたところ、私の2二角、3四飛の隙間を狙ってノータイムの▲2三銀。


富士通(5) 対局風景

むむ…痺れました。 大きな駒損が避けられない形です。 絶望的な局面ですが、対局開始からわずか10分の出来事。 ここで投了すると上司に目をつけられてしまいます。

私の希望は一局目のように相手玉の右辺が壁なこと。反対側からB面攻撃を絡めて急いで攻めれば、入玉も見えて勝負形になるかもしれません。角を見捨てて飛車を転換し、6筋周辺に戦力を集めました。社会人になってから学んだことを思い出し、「積極的」に駒をぶつけ、強気な「挑戦」を続けました。どうやらこちらの攻めを受けきるのも難しかったようで、相手の攻め駒を押さえ込み主張を作ることができました。 以下かなり危なかったものの入玉を果たし、流れに乗って勝利を収めました。将棋とは別の、信頼のような何かも取り戻せた気がしてほっとしました。

チーム成績は、北上さんが力を見せたものの、2-3負けでした。

結果は残念でしたが、A級という舞台でチームに全敗者がいませんでした。 悪い流れで終わったわけではないと言えます。 また個人成績は2-0と連勝でした。 秋以降も連勝記録を伸ばして、心から尊敬する本行先輩や浅倉さんに追いつけるように頑張りたいです。 拙い文章でしたが、ご一読ありがとうございました。

2016/4/17 記:能勢
富士通(5)の対局結果 A級
回戦 相手チーム 福永 北上 竹村 村中 能勢 勝負
1回戦 NTTデータ (2) 大将
山本
副将
森川
三将
竹村
四将
佐藤
五将
三輪
4 - 1
2回戦 日本将棋連盟 (2) 大将

五将
冨田
副将
大西
三将
藤野
四将
高峰
2 - 3
- 1 - 1 1 - 1 1 - 1 1 - 1 2 - 0 6 - 4

富士通(6) B級 : 慰安戦三回戦進出 (小澤)

6軍レポート担当 小澤です。 6軍は昨年の春、秋ともに本戦の1回戦で勝つことはなく、慰安戦で勝ち上がって昇級してきました。今度こそ本戦で勝ち上がりたいと思いながら、朝の電車で詰将棋の本を読んでいる人を横目に会場に向かいました。 メンバーは川妻さん、中筋さん、三浦さん、池田さん、小澤です。実は大会1週間前ぐらいから大将は小澤、副将は川妻さんで固定という話は出ていました。でも当日になってみると並びは一回も変えることなく、結果表のとおり全員固定になりました。

本戦1回戦:新潟市役所(1) 2-3

前回C級で優勝して昇級したチームなので勢いがありそうと、心して臨みました。しかしさすが前回優勝チームでした。健闘しましたが、残念ながらチームは負けてしまいました。個人の対局は間違えると入玉されそうな将棋で、自陣に玉が入ってこないように上部を押えるように指していました。一瞬簡単な3手詰めが見えてなかったときは冷や汗でした。




慰安戦1回戦:三菱マテリアル(1) 3-2

本戦で負けてしまいましたが、気を取り直して指しました。 第1図は先手が私で、▲4五歩と仕掛けました。△5五銀と出られて銀交換になって、後手は桂取りを受けて△5一角として第2図。


富士通(6) 対局風景

第1図 慰安戦1回戦 小澤-奥出戦

ここでちょっと良くなったのでゆっくり行こうと気が緩み、▲7七角と引いてしまいました。このあと数手で5筋に飛車を回られ、飛車が成られ、右桂は活用され、劣勢になりました。「何でそうなっちゃうの?」というツッコミが入っても仕方ないですが、途中でポカに近いミスをしてしまいました。粘りに粘って何をしたか覚えてないほど泥くさく粘って逆転しました。粘りが功を奏してチームは3-2勝ちになったので、この1勝は大きかったと思いました。


第2図 慰安戦1回戦 小澤-奥出戦

慰安戦2回戦:東京ガス 3-2

慰安戦1回戦に勝って勢いがついてきました。私が入社してから6軍はこれまで慰安戦で勝ち上がって昇級してきたので、これはもしや?と思いました。

慰安戦準決勝:総務省 2-3

これに勝てばおそらく昇級の大一番です。第1図は先手が私で、後手に5五銀と出られたところです。後でソフトに聞いたら4八角が最善だったようです。ところがこのとき半分パニックになっていたので▲同角としてしまいました。それでも端攻めから地道に攻めていって先手がよかったようですが、冷静さが欠けていました。本譜は端から押し切りました。中筋さんが早々と1勝を上げ、私も後に続いて2勝目を上げました。いい流れが来ていましたが、あと一歩及ばず負けてしまいました。

全勝したものの、反省点は多い内容でした。 今回はあと一歩のところで昇級できませんでしたが、来期は昇級したいです。 できれば慰安戦ではなく、本戦で勝ち上がれるように頑張ります。

2016/4/24 記:小澤

第3図 慰安戦準決勝 小澤-川上戦
富士通(6)の対局結果 B級
回戦 相手チーム 小澤 川妻 池田 中筋 三浦 勝負
1回戦 新潟市役所 (1) 大将
篠田
副将
高橋
三将
湯峰
四将
神蔵
五将
渡辺
2 - 3
慰安戦
1回戦
三菱マテリアル (1) 大将
奥出
副将
西山
三将

五将
永峯
四将
瀧本
3 - 2
慰安戦
2回戦
東京ガス 大将
須藤
副将
長沢
三将
清水
五将
針谷
四将
田辺
3 - 2
慰安戦
準決勝
総務省 大将
川上
副将
中島
三将
根本
五将
田口
四将
永島
2 - 3
- 4 - 0 2 - 2 1 - 3 1 - 3 2 - 2 10 - 10


富士通(7) C級 : (青山)

FJ(7 ) 軍は、シニアチームです。 今回は、1回戦から慰安戦3回戦まで、すべて3対2、2対3の際どい試合が続きました。

初戦の本戦1回戦大林組は、会場の入口のFクラスに大林組の応援看板があり、気合い 入っているなと感じました。残念ながら、チームはエンジンが掛らず、惜敗となりました。 慰安戦1回戦は、三菱重工業(2)チームで厳しいかなと思いましたが、気持ちを切り替え 調子が出てきた事から、先行して3対2の勝利となりました。

慰安戦2回戦は、日本経済新聞社でこれも厳しいかなと思いましたが、際どく3対2勝ちで今日は裏街道でこのまま行けるかなとの期待が高まってきました。 しかし、最後は慰安戦3回戦東京大学で力つきる事となりました。2対2となり、最後、 吉田さんが秒読みで残り、皆、息を飲んで見ていましたが、最後に逆転負けとなり、7軍 の職団戦は終わってしまいました。 残念!

2016/4/18 記:青山
富士通(7)の対局結果 C級
回戦 相手チーム 青山 大石 伊藤健 吉田 実藤 勝負
1回戦 大林組 (1) 大将
田島
副将
秋山
三将
綿谷
四将
山崎
五将
河崎
2 - 3
慰安戦
1回戦
三菱重工業 (2) 大将
牧野
副将
藤田
三将
植岡
四将
光村
五将
三万
3 - 2
慰安戦
2回戦
日本経済新聞 (2) 大将
信沢
副将
三木
三将
寺島
四将
宮城
五将
神谷
3 - 2
慰安戦
準決勝
東京大学 大将
岩野
副将
大多和
三将
高橋
四将
中村
五将
山木
2 - 3
- 2 - 2 1 - 3 3 - 1 2 - 2 2 - 2 10 - 10


富士通(8) D級 :ベスト8 昇級△(米谷)

【はじめに~とうとう……】

8軍レポート担当の米谷です。 大会前に富士通8軍でD級への出場だと知った時、私個人の心境は 「とうとうクラスを下げられてしまった」でした。

初出場の2015年度春の職団戦では当日のアクシデントによりA級での出場。 2度目の2015年度秋の職団体戦では若獅子戦の好調を評価されたのか、 再びA級での出場。

しかし、それらの戦績はボロボロで、たしか1勝6敗くらいです。 その流れからのD級出場なので、さすがにこれ以上は負けられないと 気を引き締めて大会に臨みました。

【対局開始】

今回の8軍メンバー紹介です。 このオーダーを変更することなく最後まで対戦しました。 大将:斎藤さん 副将:鈴木さん 三将:米谷 四将:辻さん 五将:中谷さん

1回戦 板橋区役所 5-0 勝ち

1回戦は、チームとして危なげなくストレート勝ちを収めました。

対局開始前に相手チームの副将の方が三将(私の対戦相手)に対して 勝ってくれよと声をかけていたので、ここがキーマンだと判断し 一気に勝負を決めにでました。

多少、わがままで無理な将棋を指しましたが、相手が咎めきれず 結果は勝ち星一番乗り。

チームメンバの強さに加え、キーマン(だったのだろうか……?)の 敗北という団体戦特有のプレッシャーもあってか 結果5-0勝ちという幸先良しの発進となりました。

2回戦 山科進学会 3-2 勝ち

2回戦は、星がかみ合い辛勝でした。 私の将棋から一場面紹介いたします。▲私-△相手の方です。

私の先手角交換型四間飛車から相手の対応ミスにより8筋を突破、1図はすでに圧勝を意識していました。 ここで4五か3五に銀を打ち、相手の馬に圧力をかけようと考えていたのですが、 前述のようにすでに圧勝を意識しており、どちらでも大して変わらないと思考を止めて▲4五銀と打ちました。 対して、応手は△2五桂!指されるならば2五桂打くらいだと思っていましたが、 4五に銀を打った罪で桂馬のタンパネが生じたようです。

8一の下段飛車と7三の馬が強いので端を破られても2、3手は余ると考え ▲4四銀と馬を取り、こちらも男気を見せます。 最終的には、私の想定通りこちらの玉は全く捕まらず勝ちを収めました。


3回戦 エイ・ワン設計(1) 3-2 勝ち

3回戦も、星がかみ合い辛勝です。 といいますか、本当につらくて辛くて仕方がなかったです。 結論から述べておくと、2-2で私の対局が秒読み将棋で残っており、 しかも時計が入ったタイミングではすでに私のほうが敗北秒読みの勢い…… 2-2で残っていると確信したのは、時計が入ったあとに相手の方が 「今(成績)どうなってるの?」と周囲に聞いた時の返答が 「目の前の勝負に集中しろ」だったからです。 すでに勝ち負けが確定しているならばそれを伝えるはず…… そうでないということは……

うそつけうそつけと思いながら将棋を指していました。

▲私-△相手の方。 気付いたらタダで馬を作られ、その馬を足がかりとして端に殺到されてしまいました。

受けもなく、じりじりとつぶされていく美濃囲いから命からがら逃げ出した王様は 実に蓑虫のようだな、などと考えていてすでに思考は勝負から離れていました。 しかし、秒読みのためか相手がこちらの王様を寄せ損ねるという大事件が 発生した結果が2図。

詰ましてくださいと▲2三龍と詰めろをかけて相手にゲタを預けた十数手後の出来事です。 2図は△6八龍に▲7八桂。すでにこちらの王様に詰みはなく逆に相手の王様は ほぼ必至の形。

本譜の進行は、秒読みに追われるように△2五玉ですが、▲3七桂からの即詰みです。 3桂あってなんとやらを初めて体験しました(苦笑) この詰み筋、実はずっと見えていて、時計の秒読み音が非常にうるさいなか

(とりあえず馬筋止まれ、馬筋止まれ。良し止まった! 次は、王様詰むな、王様詰むな。良し詰まない! 勝った!勝った!あとは2五玉、2五玉2五玉2五玉2五玉……) という、言葉に書き出したらアブナイ人にしか見えない心境でした。 (それくらい精神的に追い込まれた状況だったので……)

こちらの王様を追いかけるときに打った△5四桂が馬筋を止めてしまい、 またそれを解消できないうえ詰まし損ねるという ラッキーにラッキーが重なった勝ちでした。

4回戦 パナソニック(2) 2-3 負け

4回戦は、残念ながら星がかみ合わず惜敗。 富士通8軍の快進撃はベスト8でストップしました。


富士通(8) 対局風景

私の対局が一番最後まで残り、手番すら忘れてしまうほどの大激戦の末 勝ちを収めたものの、無念にも2-3負けを告げられました。

図面におこすことができなかったのですが、王様の早逃げで全く寄らない形に持ち込み、 相手の対応ミスで即詰みに打ち取るという勝ち方でした。 (詰まなくても一手一手の形成) 終局後、運営の方に時間の都合で感想戦は無しと言われ いそいそと撤退準備をしている中、相手の方がポツリ。

「あの王様の早逃げが全く見えていなかった。それまでは勝ちありと思っていたが あの一手でどうしてよいか分からなくなってしまった。」 それもそのはず。自慢ではありませんが(という前置きがすでに自慢……) その早逃げまで計算してきわどく勝ちだろうと読んでいて、 こちらの読みを超えた寄せがあれば相手が強すぎたとあきらめるしかないな というのが当時の心境でした。

【最後に~富士通8軍でD級に出場して】

チームとしては来期からC級に昇級がほぼ確定しました。 私個人としては4局4勝という結果で、チームに貢献することができたと思っています。 ただ、内容に目を向けると0勝4敗でもおかしくない将棋ばかりでした。 D級だからとなめていたわけでは決してありません。 事前に、それなりに調整はしていて当日も調子は良い状態でした。 まだまだ自身が弱いということを再確認できた大会となりました。

一緒に8軍で戦った斎藤さん、鈴木さん、中谷さん、辻さん ありがとうございました。お疲れさまでした。

周囲を確認する余裕がない将棋ばかりで、 チームメンバの皆さんには気苦労をかけてしまったかと思いますが 秋もよろしくお願いいたします!

強く印象に残っていることが、某氏に 「米谷君はそこそこ将棋が指せるが、まだA級ではない。」 という主旨の事を言われたことです。

富士通将棋部は10軍まで出場しているうえ、その半数がA級以上という内部の人間がひいき目抜きにしても化け物としか言いようがありません。 今後は、まぐれなどではなく実力で上位チームでの出場を果たせるよう精進していきたいと思います。 まずは、秋に8軍をB級に昇級させることを目標に頑張ります。 2016/4/25 記:米谷


富士通(8) 対局風景
富士通(8)の対局結果 D級
回戦 相手チーム 斉藤 鈴木正 米谷 中谷 勝負
1回戦 板橋区役所 (2) 大将
藤本
副将
橋本
三将
渡辺
四将
加藤
五将
帯刀
5 - 0
2回戦 山科進学会 大将
吉田
副将
夏目
三将
竹内
四将
藤田
五将

3 - 2
3回戦 エイ・ワン設計 (1) 大将
磯野
副将

三将
加藤
四将
高橋
五将

3 - 2
4回戦 パナソニックグループ (2) 大将
三浦
副将
栗尾
三将
渡辺
四将
木戸
五将
青山
2 - 3
- 1 - 3 2 - 2 4 - 0 3 - 1 3 - 1 13 - 7


富士通(9) F級 : 慰安戦3回戦進出 (望月)

チームは大泉さん、広瀬俊さん、町田さん、山﨑さん、望月の五人。 このメンバーで3勝をどうしたらできるのかを考えるのが幹事の責任。 大泉さんと町田さんはこのクラスでは強いので副将と大将をお願いし、 広瀬俊さんと山崎さんと私で一つ以上勝って最低でも昇級を目指して いこうと思って大会にのぞみました。

【1回戦】 対 ソフトバンク(3)

席につくと相手が4人。なぜか副将の席が空いておりました。 まさか大泉さんを避けたわけでは無いと思いますが、4人のチーム には負けられません。早々に山﨑さんが勝ち、職団戦初勝利をあげる。 感想戦で相手に教えているのを聞いて成長を感じました。 そうこうしている間に私と広瀬俊さんが負け。 (大泉さんに広瀬俊さんと相手は教わっておりました) 2-2となり、残った大将戦は町田さんが有利を拡大させ勝ち。 チームは3-2勝ち

○大将:町田

相居飛車。松坂大輔似の男性。 角交換のあと馬を作り、中盤のねじり合いで駒得で有利になり、そのまま押し切る。 めずらしくあっさり有利になったが、ここから不利になるのがいつものパターンなので 気を引き締めて最後はきっちり仕留めました。

□副将:大泉

不戦勝

×三将:広瀬俊

棒銀に出てみたものの、中途半端にとりやめ何もできずに終わってしまいました お隣の不戦勝の大泉さんに、感想戦で端攻めはいかないとという指摘をされました。 感想戦では対戦相手の方も、大泉さんの棋力には関心されていました。

×四将:望月

自分(舟囲い急戦)vs相手(四間飛車美濃囲い) 序盤は相手の飛車を抑えて優勢に進めにいったが、攻めに行ったときに、 飛車に成りこまれ、相手に角に飛び込まれ金銀の2枚換えにあい、守りに 適する駒がなく敗着。

○五将:山﨑

相手の方は将棋を初めて1か月という方でした。 何気なく飛車先の歩を伸ばしていくと難なく突破できてしまいました。 初勝利に加えて、終局後に対戦相手に指導するという初体験もできました。

【2回戦】 対 日本生命(3)

前回Aクラス優勝は日本生命だったので、1軍は強いですよねと 世間話をしつつ、裏では富士通のAクラスが完敗だったので 「親の仇は子供が返す」つもりで挑みました。 オーダは前回と山﨑さんの成長を期待して同じオーダ。 早々に私が棒銀からの端歩攻めで勝ち。 広瀬俊はうまくしのいで、大駒を全部手にいれたところで相手が投了。 (自分のチームならこんなところで投げるなよ!と思いましたが)山﨑さんは惜しい将棋を落として負け。 大泉さんはのらりくらりと受け。攻めは急所に駒を効かして 貫禄勝ち。ここで3勝。最後に残った町田さんは相手に勝ちを譲るかたちで投了。チームは3-2勝ち

×大将:町田

相掛かり。大きなスーツケース持った大阪弁の女性。 日本生命には、電通でやった5社交流会でバンカナさんに負けているので、 「日生レディースに2連敗はありえん!!」 と鼻息荒く対局開始。 振り駒の仕方、駒の扱い方、指姿など、男性さながらで、 さすが大阪からわざわざ呼ばれ、大将に据えられているだけあり、強い!! 中盤に全く気付かなかった銀を打たれて不利なったが、飛車を見捨ててなんとか 迫るも、最後は攻め切れてしまいました。 日生レディース恐るべし。(でもさすがに3度目はないゾ)

○副将:大泉

○三将:広瀬俊

横歩取りを採用して快勝でした。 勝った将棋ですが、あまり記憶に残っていません。

○四将:望月

相矢倉。棒銀 お互いに矢倉に組み玉を入場。棒銀から端歩攻めで押しつぶす。 途中、疑問手もあったがなんとか寄せきった。 直前練習会で勝又先生に教えていただいたことが成果が出た。

×五将:山﨑

角換わりで、序盤早々に馬を作ることができたのですが、中盤以降逆転され、負けてしまいました。

【3回戦】 対 野村総合研究所

お昼休みが短かったのであわてて着席。 オーダも前局と同様で行くことにしました。 早々に私が相手の詰みを読めずに負け。 広瀬俊さんは玉を薄くされ負け。 山﨑さんは二転三転して、勝つチャンスを逃して負け。 大泉さんと町田さんは着実に勝ち。 チームは2-3負け。 ちなみに野村総合研究所は準優勝でした。あと一人が遠い。

○大将:町田

将棋が強そうな顔した男性。 不安になりつつ、7六歩、8四歩・・・矢倉へ。 中盤で相手の一瞬のスキをうまく逃さず、角と金銀の2枚替えでかなり有利に。 でもその後、私の一瞬のスキを突かれて、飛車と金銀の2枚替えでほぼ互角に。 でも最後は、前半の貯金で押し切りました。 自分の強み/弱みを再認識できた将棋でした。

○副将:大泉

×三将:広瀬俊

対穴熊戦。一番苦手な囲いでしたが、なんとか敵陣に駒がはいることができました。 私の陣側にも敵駒に攻められて余裕がある形勢ではありません。 敵の攻めのプレッシャーのためか、暴走してしまい自爆して負けとなりました。 玉の堅さ負けです。

×四将:望月

2回戦と同じ相居飛車。お互いに玉を矢倉に入場した。 しかし、今度は相手から仕掛けられた。一度は攻めをしのぎ、玉頭から桂、香で攻めにいったが、次の反撃を受け間違い敗着。

×五将:山﨑

角換わり棒銀で序盤に端を破り、中盤ぐらいまでは優位に進められたのですが、終盤攻めあぐね、負けてしまいました。 今回は惜しかった将棋が多く、初出場だった前回からの成長を感じることができました。

まとめ

というわけで3回戦負け。このメンバーでFクラスを抜けられないのがなさけない。悔いの残る結果でした。

2016/4/15 記:望月
富士通(9)の対局結果 F級
回戦 相手チーム 町田 大泉 広瀬俊 望月 山崎 勝負
1回戦 ソフトバンク (3) 大将

副将

三将

四将

五将

3 - 2
2回戦 日本生命 (3) 大将

副将

三将

四将

五将

3 - 2
3回戦 野村総合研究所 大将

副将

三将

四将

五将

2 - 3
- 2 - 1 3 - 0 1 - 2 1 - 2 1 - 2 8 - 7


富士通(10) F級 : 慰安戦優勝 (川上)

10軍レポートを努めます。川上です。 今回の10軍メンバーは何時になく充実していました。 実力があるにも関わらず、10軍になってしまった他のメンバーの心境はさておき、 過去2大会に出場し怒涛の全敗記録更新中の私としては願ったり叶ったりでした。

メンバーは以下の通りです。 「難攻不落」加藤さん 「本格派」植木麻さん 「振り飛車御三家」二宮さん 「憎き天才」武内くん 「他力本願」川上

1回戦 講談社(2) 2-3負け

オーダーがどうあれ、「このメンバーなら負けることはないだろう。」とジャンケンした結果、 大将植木 副将川上 三将武内 四将二宮 五将加藤 に決まりました。 植木、川上が強いとこ押さえとくから、あとは任せた そんな感じのオーダーでしょうか。

開始早々、四将二宮、五将加藤 両者一方的な展開で難なく勝ち。 「やはり今回のメンバーはいつもと違う」そう思った矢先、 隣の天才がボソッと何か呟きました「負けました」 「…ま、まだ2勝1敗だ。」と自分の将棋に意識を戻すも「これは既に終わっている…。」 こうして2勝2敗。残った大将戦は展開が二点三点する力戦です。 終盤で王手飛車の筋が生じてチャンス到来。が、桂打ちと角打ちの手順を誤り、混戦に。 しかし最後は時間に追われて敗北。…敗北 こうして、「他人の力で表彰台」という川上の夢が一回戦で早くも敗れました。 振り飛車党の武内が「なんとなく」という理由で矢倉を指しアッサリ負けたことについては一言ありますが、改めて人を凌ぐことの難しさを痛感しました。

2回戦(慰安戦1回戦) タツノ化学 4-1勝ち

気を取り直して2回戦。ここで負けると職団戦終了です。 オーダーは先ほどの反省からひっくり返すことにしました。 大将加藤 副将二宮 三将武内 四将川上 五将植木麻 開始10分ほどで武内勝ち! 今度はいつも通り飛車を振っての勝利です。(初めからそうしなさいよ) 続いて大将加藤勝ち。相手の振穴に対し、銀冠で玉頭から重たく圧し掛かる将棋でした。 川上の将棋は棒銀対四間飛車。途中、相手のミスで攻めの銀をボロっと取ることができ、 なんとか職団戦初勝利! ここでチームの勝ちが確定しましたが、これに続いて二宮勝ち 内容は相手の雁木に対し向かい飛車で対抗して完勝! 最後に残ったのは初戦と同じく植木戦。 中盤受けに徹底したことが功を奏し優勢に。しかし、途中飛車のタダに気づかず…。 個人二連敗の植木さん、この上なく落ち込む…。

3回戦(慰安戦2回戦) 大鵬薬品工業2 5-0

こうなれば慰安戦を優勝してやろうと迎えた3回戦。 オーダーは2回戦と同じくして挑みました。 加藤、武内、川上勝ち! 加藤戦は相矢倉。5筋に位を取ることに成功し一方的な展開へ。 竹内戦は相振り飛車。一方的に攻める展開となり勝ち。 川上線は対抗形。中盤、相手のミスを咎めたところから一方的な展開へ。 続いて植木麻勝ち! 相手の四間飛車に対し居飛車急戦で対抗。 この戦型は植木の18番。(川上もよく植木麻に四間飛車で挑み吹き飛ばされます。) 相手の無理攻めを冷静に去なし勝利! 最後に二宮勝ち! 内容は相振り飛車。序盤の駒組で6、7筋を咎められ敗勢に。しかし、その後開き直り相手の責めを受け潰す方針へ変更。それを見ていた武内「鬼畜すぎる。」 こうして3回戦は全勝することができました。

4回戦(慰安戦3回戦) 花王2 5-0

迎えた4回戦は慰安戦準決勝です。3回戦の波に乗っていきたいところ。 二宮、植木麻勝ち! 両者一方的な展開で勝ち。 続いて川上勝ち! 戦型は対抗形。中盤、角銀交換になり劣勢に。 負けを覚悟しながらも、唯一あった相手の隙をうまく付くことができ逆転勝ちへ。 続いて加藤勝ち! 端攻めが成功し大差で勝利。 この日、加藤、二宮、全勝街道まっしぐら。 最後に残った武内戦 得意の石田流を指すも中盤で劣勢に。しかしここからが「憎き天才」です。 粘りに粘って逆転し最後は気持ち良く決勝に!


5回戦(慰安戦決勝) 清流出版 4-1

これに勝てば慰安戦優勝です。 植木、武内勝ち! 植木戦の戦型は角換わり。中盤、敵陣に打った角が成りつつ飛車金取りという理想の展開になり完勝! 加藤戦の戦型は相矢倉。端攻めが成功し若干優勢と思われる局面で相手の反則により勝ち! これに続いて横の天才も勝ち! ここで慰安戦優勝が確定しました。 続いて二宮戦。 戦型は対抗形。中盤から終盤にかけて二点三点する力戦。 相手の攻めを振り切り入玉目前のところで4段目で成る痛恨の反則負け…。 最後に残ったのは川上戦でした。 戦型は相中飛車。 中盤、から終盤にかけて大優勢を築き、あとはどう寄せるかという局面。 チームの勝利も確定したところで気が緩み、強引に寄せに入るも、決め手を打つ直前で相手の馬筋に気がつく。ここから相手のど粘りが始まりました。秒読みの中、形勢は二点三点し折れそうになりながらも指し続け、なんとか165手にて相手投了。 「勝ちたければ粘れ」と教わったことがありますが、最後に勝負を分ける要素は「勝ちへの執念」であることを再認識させられた一局でした。

こうして、終わってみればチーム成績は20勝5敗。 難攻不落の加藤さんは今回も全勝。 初戦敗退するも、慰安戦を優勝し昇級することもできました。 将棋はひとりで指すものですが、「チームっていいな」と思いました。 また次回もこのチームで出場し楽しく将棋が指せることを祈っております。

※このあと、「飲み足りない」という武内くんに終電近くまで付き合い、月曜日が頭痛で始まったことについては、まぁ良しとします。

2016/4/25 記:川上

富士通(10) 対局風景
富士通(10)の対局結果 F級
回戦 相手チーム 植木麻 川上 武内 二宮 加藤 勝負
1回戦 講談社 (2) 大将
三野
副将
菊池
三将
木村
四将

五将
天野
2 - 3
慰安戦
1回戦
タツノ化学 五将
梶ヶ野
四将
中谷
三将
金子
副将
伊藤
大将
矢野
4 - 1
慰安戦
2回戦
大鵬薬品 (2) 五将
橋口
四将
河西
三将
小野
副将
奥出
大将
石井
5 - 0
慰安戦
準決勝
花王 五将
神谷
四将
笹部
三将
石川
副将
首藤
大将
加藤
5 - 0
慰安戦
決勝
清流出版 五将
古満
四将
秋篠
三将
舘野
副将
梶原
大将
安田
4 - 1
- 3 - 2 4 - 1 4 - 1 4 - 1 5 - 0 20 - 5



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