恒例の集合写真 (拡大) |
手前は西田vs鈴木敏戦 |
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手前は3連勝同士の中谷vs鈴木敏戦 |
川崎地区)志田です。今回は幸いにして優勝させていただきましたので、イベントレポートということで駄文を少々。 運営モードの内容と対局モードの内容が混在する点はご了承ください。
東京川崎地区が幹事として運営に当たったこの合宿では、微力ながら、宿との折衝役、手合い係などを務めさせていただいた。 特に宿を決めたのが自分とあって、万一、ハズレ宿だったらどうしようと、将棋よりそちらで頭が一杯だったのが正直なところ。
さて当日。景気づけに昼食にうな重を食って宿に入ると、広々とした対局場は見事なレイクビュー。 雨続きで窓が汚れていたのが誠に残念だった。 欠席者もなく、盤駒、大盤に、プロジェクタ、それに賞品も無事に揃って、一安心。
さて対局は20分30秒で5ラウンド。
1回戦の相手は大阪の竹村さん。将棋に熱心なことでは富士通将棋部No.1であろう。職団戦や大学対抗戦のたびに関東にも遠征してくださるおなじみの顔であり、棋力も互角の相手。
先手竹村さんの早石田、早めに▲7四歩と来たので、こちらは△6二銀〜△7二金で受けて金銀を盛り上げていく形。
優勢を築くも攻め急ぎで負けにしてしまい、指しているだけの終盤だったが、
竹村さんにも攻め急ぎがあり、気が付いたらこちらは詰まず、向こうは受けなしになっており、負け将棋を拾った。
途中、冷静に一手必死を掛けられれば投了だったが、
秒読みが続いて頭に血が昇った状態ではそれが出来ず、つい直接手に手が行ってしまうもの。
身に覚えがありすぎる。
2回戦は池田さんと。東京川崎地区きっての変態戦法の使い手(失礼)。
相中飛車の出だしから、池田さんが暴れこちらは丁寧に面倒を見る展開に。
最後は綺麗に詰めろ飛車取りがかかって勝利。
3回戦の相手は野村さん。 長年にわたる明石の中心人物であり手ごわい相手なのだが、今回は序盤で野村さんにらしからぬポカがあり、短手数で勝ち。
この後は、恒例の勝又先生の解説会。角換りを中心にいつもながら濃密な内容。最近の将棋は居飛車/振り飛車の境界があいまいというか、変幻自在でカメレオンのようだ。 宴会は料理たっぷり。腹がほぼ満たされたところにさらにご飯、味噌汁、うなぎが出てもはや満腹、そこにデザートのスイカでとどめを刺された。こういう合宿にくると体重が増えてしまうのが困る、というのも贅沢な悩みではある。
部屋に戻り、風呂に入ってワールドカップを眺めつつ、明日の対戦を考える。
「東西交流」合宿なのだから、出来る限り別拠点の人と当てるのが基本なのだが、この時点で全勝が五人。
そのうち四人が川崎地区、もう一人も川崎職団戦や大学交流戦で日ごろ御世話になっているSSLの鈴木敏さんとあって、
これは同拠点だろうとなじみだろうと当てざるを得ない。
あとはなんとか全敗の人に目を開けてもらいたいとつらつら考えつつ、大筋だけ手動で決め、あとは自動組み合わせ機能を利用した。
ちなみにこの自動組み合わせ機能は広瀬正さんの力作であるエクセルのマクロ。残念ながら今回は不参加だったが、広瀬正さんには拍手。
さて明けて2日目、4回戦は大屋さんと。
社会人になってから伸びた人で、昔は飛車落ちだの角落ちだので指していたものだが、いまや互角に近い相手であろう。
先手の大屋さんが筋違い角の奇策に出て、「えーと腰掛け銀から4五の位を取るんだっけ」と指していたが、位取りを拒否された第1図。
咎め方が分からない。△4五歩、▲同歩、△3三銀、▲2五角、△4五銀もないではないが、▲6五歩と突かれてかなり怖い上に結局歩を打たされそうな気がしてやめてしまった。
結局、無難に組んで第2図。
がっちり組みはしたがやはり▲3五歩の位が大きく、あまり自信がない。
【第1図】 4回戦 志田vs大屋戦 |
【第2図】 4回戦 志田vs大屋戦 |
【第3図】 4回戦 志田vs大屋戦 第3図からの指し手
▲3三桂成 △同金 ▲同金 △同桂 ▲2五桂 △2一桂
▲3四銀 △3二金 ▲4三歩成(第4図) |
【第4図】 4回戦 志田vs大屋戦 |
【仮想図1】 4回戦 志田vs大屋戦 |
手前は4連勝同士の志田vs中谷戦 |
【第5図】 5回戦 志田vs中谷戦 第5図からの指し手
▲7八飛 △8六歩 ▲8六同歩 △9五銀 ▲8八飛 △6五歩
▲9六歩 △6六歩 ▲9五歩 △6七歩成 .. |
【第6図】 5回戦 志田vs中谷戦 |
【第7図】 5回戦 志田vs中谷戦 第7図からの指し手
▲6九香 △6八歩 ▲同香 △4九馬
▲6六馬(第8図) |
【第8図】 5回戦 志田vs中谷戦 第8図からの指し手
△3九銀 ▲同馬 △同馬 ▲同玉
△5七角 ▲4八銀 △6八角成 |
かくしてリードは吹き飛び、以下は自陣にべたべた金やら底歩やら打って二枚飛車を受け止める長い将棋になったが、最後はなんとか寄せきれた。
【仮想2図】 5回戦 志田vs中谷戦 |
【仮想3図】 5回戦 志田vs中谷戦 |
一度ならず負け将棋を拾ったり、自爆寸前で踏みとどまったりと幸運続きで優勝できたが、
総じて、「攻め急ぎ」「勝ち急ぎ」の怖さを改めて考えさせられる内容だった。
が、内容や個人成績よりも、運営役を務めた合宿がともかくも無事に終わったことが嬉しい。俺も古くなったなあ。
ともあれ、総合幹事の黒木さん、合同手合い係の中谷さん池田さん、盤駒やプロジェクタの運搬に手を貸して頂いた皆さん、参加された皆様、そしていつもながらフル回転の勝又先生、ありがとうござました。
来年は大阪が幹事役です。また楽しい合宿にしたいものです。
皆様、よろしくお願いします。