2011年 第8回大泉杯(富士通最強者戦)


参加者 20名
広瀬正、志田、中筋、川妻、実藤、伊藤健
杉山、大泉、赤荻、斉藤、福永、中谷、鈴木敏
黒木、田辺、長野、高橋俊、林吾、大場、鵜飼 (敬称略)
日時
2011年 2月 6日(日) 対局 9:30〜、宴会18:00〜
場所
対局の部:ユニオンビル
宴会の部:鳥鉄武蔵小杉店
対局条件
30分30秒 駒落ち スイス式5回戦
対局結果 ( 結果表(PDF) )
優勝 伊藤健4-1、2位 中筋、3位 杉山、4位 田辺
優勝記:伊藤健
大泉杯 写真
参照:前回第7回大泉杯

総括


2回戦の対局風景

3回戦の対局風景

 2/6(日)に行いました2010年度大泉杯(第8回大泉杯)の報告です. 

 今回は20人の参加があり, 社内Rによる駒落ち制対戦の結果, 4勝1敗で伊藤健二さんが優勝されました. おめでとうございます.

 今回, 4局目までは杉山さんが全勝でトップだったのですが 最終戦で伊藤さんが杉山さんに土をつけ, 星数で同じもののソルコフで逆転して1位となりました.
 2位は同じく4勝1敗で中筋さん.伊藤さんとはソルコフでも同点SBで1点差という僅差でした.
 3位杉山さん、4位田辺さん. 今回は以上4名が4勝1敗という熱戦でした.

 対戦結果は結果表(PDF)をごらんください.

 今回,大泉さんから,賞品としてLPSAボールペンを提供していただきました. また,島さんから,将棋連盟支部から各支部に配給のあった 棋書15冊をいただき,こちらについても賞品といたしました お二方にはこの場を借りてお礼いたします.

 大会後は「とり鉄」で新年会を行い, 楽しいひと時を過ごすことができました.

 参加されました皆様,お疲れ様でした. 今回残念ながら参加できなかった方々, 次回のご参加お待ちします.

2011/2/7 記:黒木

第8回大泉杯優勝自戦記:伊藤健

 今回、数年ぶりの参加で、自分の棋力から見ると、手合いが厳しい感じを受けました。 内容は形勢が大きく入れ替わる戦いの連続で、偶然良い方に結果が出た感じでした。 なお、賞品は豪華で、久しぶりに娘への戦利品となりました。幹事並びに運営支援の方の労に改めて、感謝いたします。


5回戦の対局風景
右は決勝局となった伊藤健vs杉山戦

優勝の伊藤健さん

1回戦 平手

 大泉さんとの初戦は、相矢倉で始まり、全く意味のない角上がりを適格にとがめられリードを広げられ、序盤早々、無条件で馬を作られる生角を打つという展開となりました。銀まで僻地に追われたので、必敗の形勢です。
 銀を活用するしか手段が思いつかずに、押さえ込みに対して暴れるのですが、こちらはあまり変化の余地がなく、時間が節約できたのは、結果的に幸いでした。
 中央での折衝でクリンチワークしているうちに、銀交換・馬と角の交換になり、駒の損得なく、手番を握った上、陣形の差も逆転してしまいました。 それからは、自玉の心配なく、攻めが継続してする展開となり、もたつきながらも望外の初戦勝利となりました。

2回戦 後手

 黒木さんとの将棋は、角替わりで始まり、黒木さんが角を中段に構えたのに対し、全く攻め手がなくなり、5筋の位を取り、持久戦狙い。 現実は千日手も止む無しの心境でした。
 黒木さんが自らの玉頭から攻めてきましたが、角銀交換の駒得に持ち込み、優勢を確立しました。最近は、形勢がよくなってからの中盤の指し手が、わからない状況に落ちいっています。本局もあっという間に、形勢不明に持ち込まれ、細い攻めを続ける展開となってしまいました。
 終盤に入り、馬筋を通す為の5四歩の突出しに対し、黒木さんは同歩。 5三の場所に"と金"ができるので、当然の着手と思いましたが、局後に黒木さんから「5四同歩が敗着で、玉に早逃げで、入玉を狙っていたら、わからなかった」との感想がありました。検討すると、その通り、入玉阻止の手段がまったく、わかりませんでした。この変化手順は全く気がついておらず、それが幸いしました。
 実戦は、5四同歩からは、攻めが切れない展開となり、読みの裏付けのない寄せではありましたが、普段よりは大胆に攻めきる事ができました。 午前中で本日のノルマの2勝は達成できました。

3回戦 飛落ち

 林さんとの飛落ちは、飛車を4筋から8筋に展開され、受け一方の展開。 上手らしくいなす事も出来ず、逆に角は隠居したまま活用できない状態で、全くの手合い違いです。 全面的な右翼への攻撃に、金銀を手数かけて右翼に転身させ、できる限りの頑張り。双方に疑問手はあった様ですが、かろうじて右翼だけはふんばり、粘りだけは、上手の責任を果たしました。
 しかし、飛車を4筋に戻され、実質ゲームセット、読みを打ち切り、寄せを待ちました。 所が何が起こったのか、飛車を切るべきところが角を切る大悪手。 申し訳ないのですが、勝負ですので、王手飛車取りをかけ、ラッキーな3勝目となりました。

4回戦 広瀬さんの角落ち

 広瀬さんの角落ちは、矢倉に組みましたが、下手から攻める陣形でなく、目立った戦いもないままに上手に少しずつ、ポイントを上げられてしまいました。大駒落ちは、いつもこの展開ばかりなので、来年までの課題となります。
 攻めを図りますが、全ての狙いをかわされ、角を見切って、薄くなった玉に迫ります。 この局面、検討上では難しい所もありましたが、3枚の寄せでは、今の自分の力では全く寄りません。 結局勝負どころなく完敗でしたが、 @終盤は攻める場面が多かったA全勝が途切れ、気楽になった為、5回戦は気負わず、臨める事になりました。

5回戦 平手

 杉山さんとの手合いは平手振り駒で、相矢倉に組みました。 杉山さんが後手番5筋歩交換の趣向でしたが、3三銀と飛先歩交換を拒否されたので、角交換後、お互いに入城する展開となりました。 突然、6九角の"ポカ"が指され、歩で角を生け捕ると、角金交換の駒得の上、自陣にイヤミも無く勝勢になりました。 またしても、形勢がよくなってからの中盤の指し手が、わからない状況に落ちいり、"4一角(逆に角が生け捕りになる)"を読むなど、自分の頭の中だけが混戦になりました。 幸い、7四角打ちとか、意味不明な手も指しましたが、中盤の分れが、あまりにも差がついていたと思います。流れについて行く様な、差し手が多かったのですが、大きなミスもなく、寄せきれました。
 終盤はあわてる事もなく、自分としては珍しい落ち着いた終盤でした。 杉山さんがそれまで4連勝だった事は知らなくて、逆にそれも幸いした様でした。

 以上、アップダウンの激しい内容ですが、幸運に恵まれてのミクロ差の優勝となりました。 大泉杯と合宿は日程調整が取れず、欠席しておりましたが、これから参加させて頂きたく存じます。


2010/2/15 記:伊藤健

大泉杯 写真


準優勝の中筋さん

3位の杉山さん

4位の田辺さん


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