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第11回大泉杯 集合写真 (拡大) |
2/2(日)に行いました第11回大泉杯および懇親会の報告です。
大泉杯は、今回は前回を超える20人の参加があり、 社内Rによる駒落ち制対戦の結果、鵜木さんが全勝で2度目の優勝をされました。 おめでとうございます。
開始前に盤駒が揃わないというトラブルがあり、 幹事としてはヒヤヒヤものでしたが、 皆さんのご協力により無事開催することができました。 対戦結果はPDFファイルをごらんください。
参加されました皆様、お疲れ様でした。
今回残念ながら参加できなかった方々、次回のご参加お待ちします。
大会後は「牛タン木村 武蔵小杉駅前店」で懇親会を行いました。
大泉杯は今回が三回目の参加です。 普段はあまり指さない方とも対局できるので、楽しみにしていました。
優勝の鵜木さん |
北上さんの矢倉模様の駒組みに対して、△6二飛〜△6五歩と6筋の位を取る作戦にしました。
△6四銀、△7三桂と攻めの形が作りやすく、角落ち上手で有力とされている指し方です。
第1図は飛車を6四から5四に寄った局面です。
【第1図】 1回戦 北上vs鵜木 角落戦 |
5筋の位が大きく上手まずまずの展開だと思いましたが、▲3五歩が好手でした。 △8五桂、▲3四歩の攻め合いは自信がありません。 そのため、実戦は△3五同歩、▲同角、△3四飛ともたれて指す順を選びました。
そこで北上さんは▲3六銀と進出しましたが、角銀が不安定な形で危険でした。
以下、△2二銀に▲4七金が秒読みに追われた手で、
△3五飛、▲同銀、△3八角(第2図)となって上手が優勢に。
駒得を重ねる形で勝ち切ることができました。
【第2図】 1回戦 北上vs鵜木 角落戦 |
戻って▲3六銀では▲3六歩と辛抱されていたら下手の角が好位置で安定するので大変だったと思います。
第3図は終盤戦で、先手が▲6九飛と5九から逃げた局面です。
【第3図】 2回戦 広瀬正vs鵜木 戦 |
ここでは後手優勢で、△7六銀成、▲同銀、△8八飛成とすれば決まっていました。
最初はそう指すつもりでしたが、銀を捨てるのはもったいないと思い△8八銀不成としたのが大緩手。
すかさず▲6六角と打たれ、
△3七桂成、▲同玉、△5八金打と指すようでは一気に混戦になりました。
つい駒得に走ってしまうのが自分の悪いクセです・・・。
この後、負けになりましたが広瀬さんも最後に受け間違い再逆転。
運良く勝つことができました。
下手の▲4六歩〜▲4五歩に対して△5五歩とする定跡を選びました。 そこで▲5六歩(第4図)という手は初めて見ました。
【第4図】 3回戦 黒木vs鵜木 二枚落ち戦 |
指されてみればナルホドで△5六同歩、▲5八飛として5筋の位取りを拒否することができます。 銀多伝を指したければ同じような形に誘導できるので有力な指し方だと思いました。
【第6図】 3回戦 黒木vs鵜木 二枚落ち戦 |
第5図は△6一香と受けた局面で下手の攻めが細いと思っていましたが、
▲6三歩成、△同香、▲6四歩、
△同香、▲6五歩、△同香、▲6四歩としたのが一連の好手でした。
△6二歩と打てないためやむを得ず△6四同銀と取りましたが、▲6三金打から攻めが続く形になりました。
進んで第6図は最終盤。
【第6図】 3回戦 黒木vs鵜木 二枚落ち戦 |
ここで▲3六銀と指されていたら下手玉は詰まず上手玉は必死で下手勝ちでしたが、 ▲5七金とこちらの桂を取ったため、△4九角で即詰みとなりました。
恐れ多くも大泉さんに二枚落ちで対局することに。 大泉さんも下手側は持ったことがないとおっしゃっていました。 どの手合いもそうですが、定跡の知識や経験は大きいです。
【第7図】 4回戦 大泉vs鵜木 二枚落ち戦 |
第7図は△4二銀とした局面で、
ここから▲4四歩、△同歩、▲同飛、△5三銀上と進みました。
以下、▲4三飛成は△4四歩で竜がつかまるので▲4六飛としましたが、△4四歩と打ち、
△4三金〜△3四歩〜△3三桂と使う構想があります。
この形は4筋の位を維持したまま▲4六銀〜▲6六銀で5五の歩を取りにくる作戦が強敵なので、
実戦の展開なら少し安心できます。
この後、中盤で飛車が詰む順を大泉さんが錯覚され、勝負が決まりました。
駒落ちの場合、落とされた側はプレッシャーがかかるので大変だと思います。
5回戦の対局風景2 |
決勝は林さんとの四枚落ち戦でした。 林さんは序盤からスキありと見て、角切りから強襲してきましたが やや無理気味だったようです。 ところが、こちらも丁寧に受けるべきところを攻め合ったため再び負けに。
【第8図】 5回戦 林vs鵜木 四枚落ち戦 |
第8図は▲5三歩に△4二金と逃げた局面です。
ここで▲6八玉とされていたら△5六桂と打っても▲7七玉、△4八桂成、▲5一銀ぐらいで
下手玉が寄らないので明快に負けでした。
実戦は単に▲5一銀と打ったため△5六桂、▲4九金、△3八竜で上手勝ちとなりました。
一日を通して振り返ると負けの将棋ばかりでしたが、
運良く5連勝することができたという感じです。
駒落ちは平手戦ほど定跡が整備されていないので、
序盤から構想力が必要となります。
「将棋の基礎体力をつけるには駒落ちをやるのが良い」と
某プロ棋士の先生に言われたことを思い出しました。
大泉杯も今回で第11回目、歴史のある大会で優勝できたことは嬉しいです。
打ち上げも含めて楽しい一日を過ごすことができました。
大泉さん、幹事の黒木さん、ありがとうございました。
また来年もよろしくお願いします!
1回戦の対局風景 |
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2回戦の対局風景 |
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5回戦の対局風景 |
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準優勝の黒木さん |
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3位の三浦さん |
7位の実藤さん |
14位の大石さん |
ブービー賞の安東さん |