若獅子戦表彰式後のの集合写真 (拡大) |
平成27年10月10日(土)に武蔵小杉タワープレイスで開催されました第13回若獅子戦は、職団戦選考会のウラで、虎視眈々とトップチーム入りを目指す精鋭16名が参加しました。
大会は予選リーグ(1リーグ4名の4リーグ)+本戦トーナメントで行われ、予選2勝者は若獅子戦トーナメント進出、2敗者は慰安戦トーナメント進出となり、それぞれのトーナメント制覇を目指して熱戦が繰り広げられました。
私は2015年度新人で、将棋部に入部しておよそ半年。若獅子戦にはもちろん初出場です。それに加えて予選リーグ+本戦トーナメント形式は久しぶりだったため、「予選落ちは絶対しない!」と目標を立てて本大会に臨みました(結局、予選落ちという概念がない大会だと後で判明したので、参加時点で目標達成?)。
予選リーグは2勝0敗で、なんとか通過でした。予選1局目は右四間飛車対四間飛車(私が四間飛車)。序盤の駒組み段階で相手方に読み間違いがあり、こちらから積極的に仕掛けていく形になって押し切り勝ち。予選2局目は後手角交換振り飛車を選択しました。駒組みの構想が良くなかったため長い間我慢が続きました。それが報われたのか、相手のミスに乗じて勝ちにすることができました。
若獅子戦トーナメント1回戦は、第11回と第12回で連続準優勝している伊藤健さんでした。昔ながらの、居飛車(棒銀)対四間飛車となりました。最近は穴熊ばかり相手をしていたため対急戦は久しぶりで、定跡などが頭から消え去っておりひどい将棋を指してしまいました。まず第1図。
【第1図】 |
このあと、△同 銀▲同 銀△同 飛▲同 飛△同 角と進めていきました。お互い飛車を打ちあい、桂馬を手に入れて65桂からの攻め筋を考えていたのです。このあとは、ほぼ想定通りに進み満足していました。しかし、第2図の▲44歩を読んでおらず、指された瞬間形勢判断が誤っていることに気付きました。
【第2図】 |
ここで、▲11角成なら△33桂、▲21龍はこちらの角と銀が強く大丈夫と考えていたのですが、角道を止める▲44歩が全く見えていませんでした。数手進んで待望の65桂を打つことができましたが、はっきり負けの形。しかし大事件が発生したのが第3図。
【第3図】 |
せめて一矢報いようと銀を取ったところ。この局面で後手玉はピッタリ詰みがあるのですが、秒読みのせい(おかげ?)かなんと▲同金直!これに対して△同角成が詰めろ逃れになっているのはずなので少し元気が出ました。と思っていると、さらに▲同金と角を取ってくれました。この後は少し手順が長いものの△61角からピッタリ詰んでおり大逆転となりました。
準決勝戦は本大会で上位入賞を何度も経験している田辺さん、決勝戦は本大会で連覇経験を持つ三浦さんでした。どちらも、相手方が中飛車左穴熊で私が三間飛車でした。相変わらず苦しい勝負を最後の最後に拾うというスタイル(?)で優勝することができました。(田辺さんや三浦さんとの対局は、棋譜の再現ができませんでした。ごめんなさい。)
トーナメントの1回戦から決勝戦まで強豪を倒しての優勝だったためか、来季からは選考会にクラスをあげてみては?とお声をかけていただきました。
もともと、選考会か若獅子戦かで迷っていたのですが、募集メールの参加条件を満たしていないことや選考会参加者の島さんや北上さん、本行さんにペッチャンコに負かされた経験もあり今回は若獅子戦に参加いたしました。次回は選考会に参加できるよう、半年間で大幅なレベルアップを目指していきます。
予選落ちはなく、本戦トーナメントで敗退してもプロ棋士の渡辺大夢四段から指導を受けることができるという本大会の運営方針により、負けてもすぐ終わることはないと開き直ったことが初出場初優勝という結果につながったのかと考えています。 今回は運よく縁がないものとなってしまいましたが、この運営方針はこれからも続いてほしいです。
第13回若獅子戦は大成功に終わりました。お忙しい中運営をしてくださった皆様、ありがとうございます。おかげさまで、私は非常に楽しい充実した時間を過ごすことができましたし、他の参加者の方々も同じ気持ちだと思います。
これからも、本大会が歴史を重ねていくことを祈念して筆を置かせてていただきます。
優勝の米谷さん |
準優勝の三浦さん |
三位の二宮さん |
慰安戦優勝の中谷さん |