2008年第29回西日本団体対抗将棋大会

主催：朝日新聞社、日本将棋連盟

後援：大阪府・大阪市

参加者：

富士通(1)：広瀬正幸、竹村康正、渡辺拓郎、竹田健司、西田直樹、高尾秀男

富士通(2)：野村幸信、山本愛、吉浦寛昭、中村茂樹、安福雅彦

富士通(3)：北村和哉、多田和生、森島浩、稲井健郎、高瀬伸

（敬称略）

日時：2008年11月23日（日祝）

場所：マイドームおおさか

結果：

富士通(1)：　B級　優勝 (予選リーグ:1位)

富士通(2)：　C級　予選敗退 (予選リーグ:3位)

富士通(3)：　D級　予選敗退 (予選リーグ:3位)

連盟ページ:関西将棋会館
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富士通(1)：　B級　優勝 (予選リーグ:1位)

【参加者各個人の報告】

竹田

　昨年の大会の結果報告で、 「次こそは、優勝を狙いたいですね！」と書いたのですが、 本当にB級で優勝することができました。 書いて置くものだな〜と大変うれしく思っています。

富士通(1) 予選2回戦対戦風景

富士通(1) B級表彰後風景(拡大)

　優勝するまでは、7試合と長い道のりだったのですが、 優勝後には、今年も内藤九段との記念写真を撮ることができて 満足感に変わっていました。
　そのうえ、個人的にも7戦全勝という 自分でも驚く成績を残すことができ、気分は格別でした。 実は、調子は上がってきていたので、できれば全勝を狙いたいとは 思っていたのですが、7-0という成績は過去にも記憶にありません。

　内容的には、疑問手や悪手も多く、苦戦の連続でした。 特に最後の2試合は、いずれも終局後に相手が 「秒読みで間違えた」と悔しがっておられたほどでした。 よく勝てたな〜とも思うのですが、振り返ってみると、 悪くなっても粘り強く指すことができたのが、 良かったのではないかと思っています。

　将棋の内容では、戦型が対振り飛車が一局だけで、 他は全て相居飛車、特に矢倉が多いことに驚きました。 （相矢倉4局、角換り1局、横歩取り1局） 最近はこうなんでしょうか。

　全7局の中でも印象深い局面の一つとして 決勝の三将戦からご紹介します。

B級 決勝3将戦 vs大村氏(全日警)

西田

　2度審判を呼ぶ、弁当が足りなかった、優勝した、など、普段無いことが色々あったサプライズな大会でした。 負けた将棋(予選2回戦、本戦1回戦)の内容がメタメタでしたが、チームの勝敗に響かなかったことと、次の対局に引きづらず、上手く切り替えできたことが良かったです。

• 予選2回戦：優勢でしたが、無理に決めにいって泥試合。残り5秒で頭金の一手詰めが見えずに切れ負け。広瀬さんにそれを指摘された直後、無念の咆哮をして発狂しました(^^;
• 予選3回戦：気持ちの切り替えが出来ていて相手玉が寄ったところで時計が切れて勝ったのですが、その時の自分の残り時間が3秒だったのを終わってから気がつき、真っ青になりました。これを切れ負けしてたら立ち直れなかったと思います。
• 本戦1回戦：弁当が足らなくて広瀬さんとカツカレーを食べてきたにも関わらず、中盤の入り口で王手飛車を掛けられて負け。 粘りましたが、馬をタダで取られるなど、十級の手連発で自分に呆れました。ただ団体戦なので泣きながら延々と30分以上局面を引き伸ばし、ほぼ全駒状態で負け。

それでも次局以降は、普通に指せたので自分としてはよくやったと思います。 上3枚が厚かったので、結構余裕持って指せたのがよかったのでしょうね。金メダルに満足です。

広瀬正

　2回目の出場の大会ながら、 もうラストかもしれないというのに、 体調崩した挙句に遅刻でご迷惑かけてしまいました。 会場に着いたときには予選2回戦のオーダー済でしたが、 1回戦が3-2勝ちと知って一安心。 (1回戦の相手は結局3位だったので予選の勝負所でした）
　2回戦5将戦では着手問題などが発生してしまって、 審判の先生方にも言うまでもなく、 試合進行も遅くなってお待ちいただいたチームに方々ご迷惑おかけしました。 この場でお詫び申し上げます。

　動揺しがちな3回戦、ここで皆落ち着いて指し4-1勝ちで予選突破を決められました。
　ようやくお昼ということで、弁当を取りに行くと、 誰かが余計に持っていったのでしょう、弁当不足の状態に。 職員の方に不足分を補助してもらって、 西田さんと1階のレストランでカツカレーにありつきました。

　決勝トーナメントは1回戦から。(予選1位通過してもシードならないのね。) 対局も図の局面では先に銀損していて、苦しいところ。

B級 1回戦大将戦 vs坪田氏(福井市役所A)

　続く準々決勝、去年も同じ大将戦で当たっていて負かさせたことを忘れてたのが幸いしました。 とは言え序盤早々に飛車銀交換で苦戦に。 飛車の打ち込みを警戒して駒が前にいけないものの、 相手の時間の使い過ぎに助けられて辛勝。

　準決勝は、途中相手が2手先の応手を指してしまい難なく銀得に。 以下追い上げられるものの、何とか逃げ切りでした。 チームも4-1で、去年壁だった準決勝をクリア。

　決勝は竹村さんを下げて、下位側で星稼ぐ狙いも、 竹村さんが頓死を食らって本人は”血の気がひきました”とのこと。 大将戦はというと..

B級 決勝大将戦 vs三角氏(全日警)

竹村

富士通(1) B級優勝 表彰状

　決勝は、全日警-奈良組。 富士通と同じく地力はあるが不思議と上位にきてなかったチーム。 星野氏(奈良県名人)大村氏(十三棋道館-四段)がR2000前後で 相当厚い。 正直、直接当たりたくない相手でしたが、倒すのみ! お知りあい相手のため、順並びは危険と判断し 高尾さんを副将にかえて挑む。 並びはこんな感じに↓

富士通 全日警 (番号はチーム棋力順)
　1.広瀬×4.三角 .. 富士通が厚い
　5.高尾×1.星野 .. 全日警がかなり厚い
　2.竹田×2.大村 .. 全日警がすこし厚い
　3.竹村×3.千葉 .. 富士通がすこし厚い
　4.西田×5.松井 .. 富士通がすこし厚い
順当にいくと, 大将副将が指し分け。3〜5将で2勝を争う展望。

　対局開始20分。
　右隣の竹田さん、敗勢。局面、時間とも大差。ダメそう。。
　左隣の西田さん、松井「しゃみせん攻撃」に黙々と強攻。 さすが東海リーグ(東海地区の社団戦)で鍛えがはいってる。勝ちそう。。
　てことは自分とこ勝負かぁ!?

　竹村の相手は千葉さん。 十三棋道館で何回か対局があり、勢いある指手が特徴。 竹村穴熊に千葉さん飛車切から馬を作って先行。 受け止めて飛車降ろして一局と考えてたところに、穴熊の玉頭狙いの3五桂打。

B級 決勝四将戦 vs千葉氏(全日警)

　本気勝負では、相手の指手をあらかじめ予想しといて ノータイムで切り返すのことがあります。 数手前の局面から「3五桂には3六銀(桂頭の銀)」 と決めてたのが事件の発端。
図以下△3五桂▲3六銀△同馬▲同歩△2七桂 まで トン死。
　やっちまいました。一瞬何が起こったのが分りませんでした(滝汗)
　これが自分勝負と思ってたので、血の気が引きました。

　この後、竹田さんが粘りまくって逆転勝ち!! ラスト、広瀬さんが押し切って、富士通3-2で優勝となりました。ヤター!! チームメイトに感謝様様の決勝戦でした。

富士通(2)：　C級　予選敗退 (予選リーグ:3位)

　役所関係が34チーム、サービス業が24チーム、メーカーが31チーム、 その他が27チーム、合計116チームが参加した大会で 僕らが出場したＣ級は役所関係が11、サービス業が5、メーカーが7 計23チーム、役所関係が多いなかでの対戦だった。

　1回戦1勝4敗、2回戦3勝2敗、3回戦1勝4敗、計5勝10敗と完敗。 個々の成績は野村2勝1敗、中村2勝1敗、安福1勝2敗、山本と吉浦 は全敗。この二人の棋力向上が課題だが果たして？
　特に前日から来ていた香川県庁と鳥取県庁は難敵でした。

富士通(2) 予選2回戦対戦風景

富士通(3)：　D級　予選敗退 (予選リーグ:3位)

富士通(3) 予選2回戦対戦風景

　3軍はDクラスに参加しました。 北村、高瀬を大将、五将に、多田、森島、稲井というオーダーで臨みました。 若干二人は勝星を計算できないので、3-2勝を狙うしかないと思っていました。

緒戦の永和信金戦は、思惑通りに3-2で勝利。 次の神戸市役所戦では、稲井さんがやられて2-3負け。 予選最終の高槻市役所戦では、私が負けて万事休す。 1勝2敗で予選通過はなりませんでした。

　自分が全勝しないと予選抜けは難しいと思っていましたが、まさにその通りの結果で、 3連勝の森島さんに申し訳ないことをしました。

　それでも、予選落ちのおかげというか、午後からの指導対局では矢内さんを引き当て、 個人的にはそれなりの収穫はありました。

　メンバーの一言コメントです。

　序盤の10〜20手だけでも徹底的にものにしたい。（稲井）

　職団戦に備え、高瀬さんと、高槻の将棋センターで、試合に備えてきましたが、 今回は、肝心な局面を、安易（直感）に考え、より深く手順を考えずに指してしまい、 勝てた勝負をとりにがしたのが、残念です。 次回からは、粘り強い勝負にしたいと、反省しています。（北村）