富士通(A) 対局風景@ |
富士通(A) 対局風景A |
富士通(A) 対局風景B |
今回、レポートを担当することになりました岡本です。
2月22日に、支部対抗戦・東京予選に参加してきました。
この日は、別会場にて開催されていた日本選手権と日にちが重複しており、
メンバーが集まるかどうかが懸念されていたようですが、漢那さん、杉山さんに
私を加えたチームで参加することになりました。
今回の目標としては、去年の大会では全くチームに貢献できなかったので、
まずは勝つこと、そしてチームとしても去年以上の成績を残すこと。
普段お世話になっているメンバーと共に戦える数少ない機会だけに、大会本番を
楽しみにしつつ悔いの残らない形にしたいとは思っていました。
相振り飛車になり、早い段階で手得のリードを奪うことができたので指しやすさを感じていました。
その後は端から仕掛けて快勝。
チームも3−0勝ちで、予選1勝通過ルールにより早々に予選通過。Bチームも3−0で勝たれていて、
お昼の時間はお互いゆっくり過ごすことができました。
相手の変則的な序盤の指し手から、結果的に私の角交換向かい飛車に落ちつき、 駒組みの不備を咎めて良いタイミングで仕掛けることに成功したものの、必勝の局面で私が痛恨のポカ。 一気に混戦模様にしてしまったと思いきや相手にもミスが出て、駒得を築いてからは気を取り直して指すことができました。 ミスをカバーするかのように他の2人も勝たれていて、またもや3−0勝ち。
去年の大会では蒲田チームがワンツーフィニッシュしており、当たり前ですが難敵です。 自分の相手は藤原さん。前に社団戦で対戦があり、本局も私の向かい飛車に藤原さんの左玉という当時と同じ戦型に。 角交換系の将棋が得意だということは知っていましたが、相手に合わせて指し手を変えるのは自分好みではないので、この日はいつも通り指すようにしていました。 ただ、本局はあまりに無策すぎたように思います。手詰まりで指す手がなくなってしまい、とりあえずの気持ちで穴熊に組んでみたものの、銀交換で穴熊の銀を剥がされたり、9一に潜った玉を再び8二に戻したりといった有様。
【第1図】 大将戦 岡本VS藤原氏 蒲田将棋クラブ 戦 |
一方的に攻められ、形勢不利は明らかでした。 既に秒読みに入っていて何を指していいかわからない。 個人戦だったら投了のタイミングを考える頃かもしれません。
第1図からの指し手
△7四銀 ▲6六桂 △6四歩 ▲同 歩 △6六角
▲同 銀 △6五歩 ▲5七銀 △6六桂 ▲同 銀 △同 歩
そんな中、ここで私の指した手は△7四銀。 正直、何故こんなところに銀を打ったのかは謎。 上部からの攻めに備えた感はあるものの、▲6六桂と打てば銀はすぐに取れる。 実戦も桂を打たれますが、匙を投げていても仕方ないのでなんとか攻めの形を作りに出ました。
【第2図】 大将戦 岡本VS藤原氏 蒲田将棋クラブ 戦 |
第2図からの指し手
▲9五歩 △6七銀 ▲同 金 △同歩成 ▲同 玉 △6六歩
▲5七玉 △7八角
ここでノータイムで指された▲9五歩が、端に手をつけたように見えて実は疑問手。 △6六歩は、取ると△7八角が詰めろ飛車取りになってしまいます。なんとなく打ってみた7四の銀が輝いているように見えませんか? 先手は△6七銀に備える必要があったのです。 本譜も△7八角が入り、いつ投了しようか迷っていた時と比べれば希望が見えてきたとはいえ、平凡に飛車を逃げられても残りの駒で手が作れるかどうかはわかっていませんでした。 そんな中、藤原さんの着手は▲9三銀! ▲9四歩の取り込み(詰めろ)には△3一金で凌ぐことができるので、当たりを強くしに銀を放り込んできました。 しかし、これは△9三同香▲9一角△同玉▲9四歩の形が詰めろになっていない。 以下△8九角成に▲9二銀からの王手ラッシュをかわし、なんとなくの銀打ちから大逆転勝利を収めることができました。
杉山さんの将棋は、私には形勢判断が難しい将棋でしたが白星一番手。 漢那さんは、相中飛車で互いにノーガードで競り合う激しい将棋でしたが、気がつけば勝利を手繰り寄せていました。
最大の難関と考えていた蒲田戦をストレート、しかも自分の将棋は大逆転で制したとなれば、普通はリズムに乗れるとしたものです。
しかし、相手の藤野さんが相振り飛車の序盤から趣向を凝らしてきたため、序中盤から時間を使う展開に。結果的に、後手が中原囲いに組んでいて横歩取りの将棋を左右反転したような形になりました。
【第3図】 大将戦 岡本VS藤野氏 江古田将棋教室B 戦 |
ここは4五の桂がいかにも取れそうで、将来的に▲7五歩の攻めもあって少し指しやすさを意識していました。
隣を見ると、漢那さんは予選1回戦の将棋と似たような形で、その時見せた(魅せた?)華麗な居飛穴崩しが再び見られそう。
杉山さんは引き角戦法から相手の大駒を抑え込んでいて少し良さそう、といった感じでした。
第3図からの指し手
▲2七歩 △5七桂成 ▲2六歩 △5六成桂 ▲5四飛 △同 歩
▲5四飛のところで、▲5六同飛は△2七角〜△4五角成が嫌だったので、角の方を取りました。
▲2七歩から、互いに大駒を手持ちにしたところまでは読み筋でした。成桂は捌かせたけど特に働かなさそうだし、5筋に歩が利きそうで手番を握れている。そんなことを考えていました。
【第4図】 大将戦 岡本VS藤野氏 江古田将棋教室B 戦 |
しかし、読んでいるうちに図の局面が想定以上に局面が難しいことに気づきました。なんといっても後手の囲いが堅すぎる。むしろ先手不利まである。
第4図からの指し手
▲2一飛 △3六歩 ▲5三歩 △6四角 ▲2八銀 △3七歩成
▲同 銀 △3六歩 ▲2八銀 △6九飛 ▲5九金 △9九飛成
▲2一飛と指した直後に△3六歩があることに気が付きました。 感想戦で掘り下げられたのは、飛車打ちに代えて成桂に当てる▲2三角。 以下△5五歩でも△5五成桂でも角のラインが止まるので、そこで▲2一飛でどうか。 ここでは、後手に角を急所に打たせないことがポイントだったようです。 しかし、さっき取れたはずの成桂をわざと逃がし、後でその成桂に狙いを付ける、という一連の手順は指せるでしょうか? 遡って、▲2七歩と打った局面では、▲2八銀や手堅く▲2八歩でも先手が良さそうな流れでした。
この後も変化は色々あったのですが、要所要所で最善手が指せず負けとなってしまいました。 杉山さんはリードを生かし勝ちきっていましたが、漢那さんは相手の攻めを受け切れるかどうかの展開になり、最後は攻めがつながってしまい負け。
「私としては若手の足を引っ張らないよう頑張るだけです」 大会前にそんなことを仰っていた杉山さん。蓋を開けてみれば宣言通りの全勝! 優勝&個人全勝に貢献したかっただけに、決勝進出を逃してしまったのが悔やまれます。 とはいえ3位入賞は去年以上の成績、1つ結果を出すことができました。 来年は同じメンバーで出場できるかどうかわかりませんが、優勝に向かって一歩前進したことを実感しながら、日本選手権組の打ち上げに合流した22日の夜でした。
回戦 | 相手チーム | 漢那 | 岡本 | 杉山 | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|
予選 1回戦 |
深川棋遊会 | 大将 北 ○ |
副将 磯野 ○ |
三将 □ |
3 - 0 ○ |
決勝T 一回戦 |
日野 | 大将 田島 ○ |
副将 田中 ○ |
三将 藤木 ○ |
3 - 0 ○ |
決勝T 二回戦 |
蒲田将棋 | 大将 西上 ○ |
副将 藤原 ○ |
三将 土田 ○ |
3 - 0 ○ |
決勝T 準決勝 |
江古田将棋教室B | 大将 高橋 ● |
副将 藤野 ● |
三将 福山 ○ |
1 - 2 ● |
計 | - | 3 - 1 | 3 - 1 | 4 - 0 | 10 - 2 ベスト4 |
富士通(B) 対局風景 |
回戦 | 相手チーム | 広瀬正 | 石田 | 黒木 | 勝敗 |
---|---|---|---|---|---|
予選 1回戦 |
公認会計士 | 大将 清水 ○ |
副将 平山 ○ |
三将 平塚 ○ |
3 - 0 ○ |
決勝T 準々決勝 |
天野支部(1) | 大将 森 ○ |
副将 村山 ● |
三将 佐藤 ● |
1 - 2 ● |
計 | - | 2 - 0 | 1 - 1 | 1 - 1 | 4 - 2 |
蒲田将棋クラブ | ━ | ┓ | ||||||||||||
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日野 | ━ | ┛ | ┃ | |||||||||||
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天野(2) | ━ | ┓ | ┃ | ┃ | ||||||||||
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