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職域対抗団体戦 集合写真 富士通(1) S級3位 記念撮影 |
1軍レポートを担当する松原です。
コロナ禍でしばらく中止となっていた職団戦、3年ぶりの開催でした。
久しぶりの出場ということで、楽しみ半分、また自分が足を引っ張らないかと不安半分で当日を迎えました。
今回の1軍は出澤さん、鵜木さん、笛木くん、松野くん、松原というメンバーでした。
予選リーグはリコーと富士通が共にS級で3チーム出場しているため、どのリーグでもリコー - 富士通戦は免れられません。
"リコー(1)だけは引かないよう"と念が通じたのか、リコー(1)は回避。
次にくじを引いた滝瀬さんはリコー(1)を含む死のリーグを引き当てており、嘆きが止まらないようでした。合掌。。。
オーダーは考えるのがめんどくさい苦手なので、得意そうな笛木くんに一任しました。
初っ端からリコー(2)戦。第1チームではないにも関わらず、強豪が揃うチームです。
私の相手は菊田氏。先手棒銀 vs 後手四間飛車の中盤戦。定跡形から少しこちらが変化して迎えたのが図1。
以下、△3六歩、▲4八銀、△3五飛、▲2八飛、△5五歩、▲2三歩成、△5六歩、▲1二と、△5七歩成、▲同銀、△3三桂、▲3八歩、△2五桂 (図2)
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成否はわからなかったですが、突き捨てを通すのは甘いと見て△3六歩から戦うことに。対して▲4八銀と引いた手が手拍子だったでしょうか。
私も銀引きが読みの本線でしたが、よくよく考えると、▲4六銀とぶつけられる方がこちらとしては嫌でした。本譜は飛車浮きが絶好で、振り飛車がきれいに捌けました。
以下も緩むことなく勝ち。
私の相手は池田氏。先手居飛穴 vs 後手四間で迎えたのが図3。
図3以下、△6七歩成、▲同金上、△8六香、▲6六歩、△8八香成、▲同玉、△4六馬 (図4)
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玉頭に怯えることなく、△6七歩成〜△8六香と踏み込んだのは自分らしからぬ好手順だったと思います。
穴熊の要の銀をはがして、△4六馬と引きつけた局面ははっきり後手よしでしょう。
以下、押し切って…となればよかったのだが、終盤でこちらに一失あり悔しい逆転負けとなってしまいました。
チームとしての勝ち負けに影響しなかったのがまだ幸いでした。
私の相手は田村氏。先手四間 vs 後手居飛穴から中盤で苦しくして迎えたのが図5。
以下、▲8八銀、△同飛成、▲2二角成、△同金上、▲8八角、△5八銀打、▲6一飛 (図6)
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こちらとしてはしょうがないと指した▲8八銀に対し、△同飛成が局後相手が悔やんだ一着。
単に△5五歩とすると、本譜と駒の損得変わらず、玉形が硬いまま、角道が緩和されるため、はっきりと得だったかと思います。
図6の▲6一飛が先手で入ってしまっては逆転模様。以下は詰めろの連続で勝ちきることができました。
予選はうまく勝ち星が噛み合いなんとか3連勝で通過。
メンバー全員が2-1と珍しい星の並びでした。
毎回なんだかんだで予選までは通過できるのだが、次の準決勝が鬼門でここしばらく突破できないでいます。
まずは"くじが勝負"と気合を入れ引き当てたのが…
絶対王者のリコー(1)でした。
準決勝でこの当たりとなることが非常に多く、デジャブのような感覚です。
以前の大会から中川氏、小山氏の二枚看板が抜けているのにも関わらず、穴が全く見当たりません。
嘆いても仕方ないので、とにかく目の前の相手に集中することにしました。
相手は山田雄氏。中盤で作戦勝ちとなりながらも徐々に盛り返されて、迎えたのが図7。
局面は難しいものの、持ち時間には大きく差がついており、相手方の残り時間は1分程度と勝負としては有利な状況でした。
以下、▲2三角、△同玉、▲4一龍、△4九銀不成、▲2七銀、△5八銀不成、▲2五歩、△3二角、▲2四歩、△3三玉、▲3一龍 (図8)
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▲2三角が全てを台無しにする大暴発。△4九銀不成が詰めろで入っては明らかに変調です。
ただ▲2七銀〜▲2五歩は自分らしい勝負手。詰めろ逃れの詰めろと信じて開き直った順であり、残り時間少ない相手としては正着を指し続けるのは困難でしょう。
実際には怖い局面ながらも詰めろとはなっておらず、△4七銀成くらいで苦戦の局面ですが、実戦では△3二角と受けに回ったのが敗着。
図8となると、中々攻めを振りほどけず、 時間を削り切れる展開となり、切れ負けならではの勝ちとなりました。
結局、今年も準決勝の壁を破ることができず、3位入賞となりました。
軽く調べてみたところ、2016年秋(第110回)からこれで8連続のようです。
自分個人としては実力以上に勝ち星を挙げることができたものの、課題も多く見つかった大会でしたので、今後も精進し次回へ臨みたいと思います。
富士通(1) 対局風景@ |
富士通(1) 対局風景A |
回戦 | 相手チーム | 松野 | 笛木 | 松原 | 鵜木 | 出澤 | 勝負 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
予選 1回戦 |
リコー (2) | 大将 伊藤 ○ |
副将 瀬良 ● |
三将 菊田 ○ |
四将 馬上 ○ |
五将 山内 ● |
3 - 2 ○ |
予選 2回戦 |
日本将棋連盟 (1) | 大将 森 ○ |
四将 栗山 ○ |
副将 池田 ● |
三将 藤原 ● |
五将 山口 ○ |
3 - 2 ○ |
予選 3回戦 |
日立金属 (1) | 大将 松本 ● |
五将 正木 ○ |
三将 田村 ○ |
四将 河野 ○ |
副将 林 ○ |
4 - 1 ○ |
準決勝 | リコー (1) | 三将 木村 ● |
大将 武田 ● |
四将 山田雄 ○ |
五将 山田洋 ○ |
副将 細川 ● |
2 - 3 ● |
計 | - | 2 - 2 | 2 - 2 | 3 - 1 | 3 - 1 | 2 - 2 | 12 - 8 3位 |
S級2組 | 日立金属 (1) | 日本将棋連盟 (1) | リコー (2) | 富士通 (1) | 勝点 | 勝数 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
日立金属 (1) | * | 2 | 0 | 1 | 0 | 3 | 4 |
日本将棋連盟 (1) | 3 | * | 1 | 2 | 1 | 6 | 3 |
リコー (2) | 5 | 4 | * | 2 | 2 | 11 | 2 |
富士通(1) | 4 | 3 | 3 | * | 3 | 10 | 1 |
トリプルアイズ (1) | (3組1位) | ━ | ┓ | |||||||
┃ | リコー (2) | ━ | ┓ | |||||||
リコー (2) | (2組2位) | ━ | ┛ | ┃ | ||||||
┃ | リコー (1) | |||||||||
富士通 (1) | (2組1位) | ━ | ┓ | 2 | ┃ | |||||
┃ | リコー (1) | ━ | ┛ | |||||||
リコー (1) | (1組1位) | ━ | ┛ | 3 |
11/3第112回S級FJ(2)の振り返りしてみました。ご参考まで。
11/3第112回S級FJ(2)の2回戦公認会計士戦の振り返りです。
図1は飛車角を互いに手持ちにした局面。
ここでの手番が大きく少しやれると思ってましたが...
図1(86手目△1六同香)からの指し手
▲4四角 △5三歩 ▲1一飛 △6一歩 ▲5二成銀 △1七香成
▲同 玉 △2五桂 ▲1八玉 △1七香 ▲同 角 △同桂成
▲同飛成 △5五角 ▲2八銀 △9九角成 ▲5九香 △3四角
▲5六香 △1六香 ▲同 龍 △同 角 ▲5三成銀 △6六馬
▲1七歩 △3四角 ▲6三成銀 △同 金 ▲5五桂
図2
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本譜は4四角〜1一飛と先着で設置しましたが、 5二成銀が少し危険だったかもしれません。
本譜1七桂成〜2五桂と打たれて焦りました。
角への紐が切れた瞬間で上に逃げるのは飛車か角が抜かれる筋が見えます。
本譜は1八に逃げましたが、本譜飛車角を引き戻された、敵玉が見えなくなり、局面が混沌となりました。
4四の角に働きかけられるのが怖いところですが、強気に1六玉が正解だったかもしれません。
本譜は竜も取らして大駒4枚を相手に渡す間に、
5九香〜5六香〜5三成銀として急に良くなったようです。
9九角成とするところで、相手に一歩でも残っていれば1六歩の叩きがあれば悪かったので紙一重でした。
最後は何故か叩き合いになりましたが、残り1分で何とか寄せ切れました。
久々のS級、開始前まで20分切れ負けと思ってたので、
25分切れ負けということで少し安堵したのですが、
結局3局で計74分使い切ってしまいました。2局が切れ負け。
唯一時間切れしなかった一局がS級残留の大きな1勝に結びついて良かったです。
富士通(2) 対局風景 |
回戦 | 相手チーム | 中治 | 佐伯 | 喜多 | 広瀬正 | 滝瀬 | 勝負 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1回戦 | 日立製作所 (1) | 大将 樋口 ● |
副将 土出 ● |
三将 多々納 ● |
四将 宮原 ● |
五将 三村 ● |
0 - 5 ● |
2回戦 | 公認会計士 (1) | 四将 濱野 ○ |
副将 宗 ○ |
大将 関川 ● |
五将 野村 ○ |
三将 高野 ● |
3 - 2 ○ |
3回戦 | リコー (1) | 大将 細川 ● |
副将 木村 ● |
五将 武田 ● |
三将 山田雄 ● |
四将 山田洋 ● |
0 - 5 ● |
計 | - | 1 - 2 | 1 - 2 | 0 - 3 | 1 - 2 | 0 - 3 | 3 - 12 |
S級1組 | 公認会計士 | リコー (1) | 富士通 (2) | 日立製作所 (1) | 勝点 | 勝数 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
公認会計士 | * | 0 | 2 | 1 | 0 | 3 | 4 |
リコー (1) | 5 | * | 5 | 4 | 3 | 14 | 1 |
富士通 (2) | 3 | 0 | * | 0 | 1 | 2 | 3 |
日立製作所 (1) | 4 | 1 | 5 | * | 2 | 10 | 2 |
3軍レポート担当の足立です。前回大会(3年前)でA級から昇級ということもあり、S級での参加となります。
S級は今回が初めてで、不安ではありましたが楽しみでもありました。
今回はチーム幹事ということもあり、オーダー決めも担当しました。
オーダーは、とりあえず初戦ということでチーム編成順(≒年齢順?)にしました。
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第1図以下の指し手
△1四角 ▲3六歩 △同 角 ▲6六馬 △9九龍 ▲同 馬
△5八角成▲4三歩成△同 歩 ▲6一飛 △4九馬 ▲同 金
△7九飛 ▲3八金 △4九飛成▲3九歩 △3五香 ▲4七銀(第2図)
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△9九龍では▲4七金(or銀)と手を戻したほうが良かったかもしれません。
本譜も後手が攻め切るのは容易ではないと思いますが、やはりここでの2枚替えが大きく、押し切られました。
チームも2−3負けで苦しい立ち上がりになりました。
オーダーは、負けた人同士(2,3,5)、勝った人同士(1,4)で順番を入れ替えることにしました。
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第3図から▲6五銀△8四飛で▲5四銀と出れると錯覚してしまい、小考の末、▲5六銀と手を戻し辛抱する展開になりました。
その後は銀冠穴熊への組み換えから▲2五歩〜▲2四歩で食いつく展開になり、なんとか勝ち切ることができました。
チームは惜しくも2−3負けで、残留に向けた戦いとなりました。
最終戦は直接対決や個人の勝ち数の関係で、チームが勝てば残留確定という状況でした。
オーダーは、勝った人(1,2)はそのままで、負けた人同士(3,4,5)で順番を入れ替えることにしました。
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第4図以下の指し手
△8四歩 ▲3四歩 △4二角 ▲5五銀 △7六歩 ▲6六角
△8五歩 ▲4四銀 △同 歩 ▲同 角 △4三銀 ▲5五角
△3四銀右▲9一角成△3五桂 ▲4八金引△4七歩 ▲3七金
△5二飛 ▲5五香(第5図)
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△8四歩では先に△7六歩をいれたほうが良かったようです。本譜は一気に駒がさばけて勝ちになりました。
ただ、チームはまたしても2−3負けで残念ながら降級となりました。
今回は結果は出ませんでしたが、トータルでは6−9(個人的には2−1)であと一歩というところまでいけましたし
得るものも多かったように思います。
来期こそは結果も残せるように頑張りたいです。
回戦 | 相手チーム | 森島 | 北上 | 足立 | 川崎 | 斎藤 | 勝負 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1回戦 | トリプルアイズ (1) | 大将 三和 ○ |
副将 入子 ● |
三将 村井 ● |
四将 大瀧 ○ |
五将 岡本 ● |
2 - 3 ● |
2回戦 | NEC (1) | 四将 多保田 ● |
五将 高橋 ● |
副将 水野 ○ |
大将 加藤 ○ |
三将 清水上 ● |
2 - 3 ● |
3回戦 | リコー (3) | 五将 藤原 ● |
三将 星出 ● |
副将 牧野 ○ |
大将 藤森 ● |
四将 名田 ○ |
2 - 3 ● |
計 | - | 1 - 2 | 0 - 3 | 2 - 1 | 2 - 1 | 1 - 2 | 6 - 9 |
S級3組 | NEC (1) | リコー (3) | 富士通 (3) | トリプルアイズ (1) | 勝点 | 勝数 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
NEC (1) | * | 2 | 3 | 3 | 2 | 8 | 2 |
リコー (3) | 3 | * | 3 | 0 | 2 | 6 | 3 |
富士通 (3) | 2 | 2 | * | 2 | 0 | 6 | 4 |
トリプルアイズ (1) | 2 | 5 | 3 | * | 2 | 10 | 1 |
今年の春に入部した佐野です。今回は4軍のレポートを担当いたします。よろしくお願いいたします。
これまでに所属していた職場は職団戦に出場していなかったため、職団戦は初参加でした。楽しみにしていましたが、苦手の切れ負けルールでの団体戦ということで、なんとか足を引っ張らずに貢献できればと思っていました。
4軍のメンバーは、杉山さん、竹村さん、能勢さん、柴田さん、佐野です。
オーダーはチーム幹事の能勢さんに一任しています。オーダーの意図は聞きそびれました。。
私の将棋は私の四間飛車穴熊-相手の方のミレニアム。
普段はノーマル三間飛車×美濃囲いを指すことが多いのですが、切れ負けなら穴熊の方が指しやすいかなと考え準備していました。結局この日は全局四間飛車穴熊を採用しています。
ミレニアムは四間飛車穴熊対策としては最近は銀冠などよりよく見かけます。どちらかというと振り穴側が守勢に回ることが多い印象で、特にこのルールでは強敵と認識していました。
果たして、この将棋も少し良くなったもののひたすら相手の攻めの面倒をみる展開となりました。3枚の、切れそうで切れない攻めを相手にしているうちに時間切迫してしまい、終盤でミスを多発。二転三転でチャンスもあったものの、一度詰み逃し、一度受けを手抜いて詰めろをかけて勝ちという手を逃してしまい、最後は自玉が捕まってしまいました。デビュー戦と意気込んでいたものの、苦い結果になってしまいました。
この将棋をしっかり振り返りたかったのですが、棋譜を記録し損ねてしまったため割愛いたします。申し訳ないです。
チームは竹村さんが勝ったものの1-4負け。降級がチラつく厳しい展開になってしまいました。
後がない慰安戦1回戦、オーダーは初戦で唯一勝ち星を上げた竹村さんに大将を務めていただき、他のメンバーはその分スライドという形になりました。
私の将棋は相穴熊になりました。
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第1図は開戦直後の局面。振り飛車の陣形は少し前までは嫌な変化があるため6一飛に代えて1二香(飛車は6二)が普通とされていましたが、数年前に青嶋六段がその変化の結論を覆しています。本局はこの差が活きる展開になりました。
第1図で、先手の有力手は2四歩か2二角か4四角か6六角。2二角、4四角、6六角は1一香を狙って同じ意味なので実質は2通りです。
第1図以下
▲2四歩 △4六角成 ▲2六飛 △3三桂 ▲2二角 △4五桂 ▲5五歩 △6五銀(第2図)
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本譜は2四歩でした。これは当然互角ですが、1二香と上がっていないことが少しだけ得になっています(2三歩成〜1二とで香をスムーズに取られる変化がない)。
2二角は急所に利かしていますが、これも香車に6一飛の紐がついているため結果的に後手が指しやすくなったようです。
2二角に代えて、2三歩成だとどうか。香取りでもなく、2五歩が一発入るので指しづらそうですが、以下2七飛、4五桂、3三と、5六馬、2三角くらいで要所に馬ができるので難しそうです。
第2図まで進んで全軍躍動。以下6七の地点に殺到して押し切ることができました。
チームは杉山さん、柴田さんが勝ち、3-2勝ち。
これでなんとか残留を確定させることができました。
残留が確定して幾分気楽に慰安戦2回戦に臨みます。
私の将棋は再び相穴熊。今回は相手の方が6七金型を採用し、先程とは違う形になりました。6七金型はプロでは珍しいですがアマチュアではよくある指し方で、体感では7八金型よりやや多いとさえ思います。プロではそれほど堅くないからか実戦例がほとんど見当たらない(もし知っている方がいらっしゃいましたら教えてください!)のですが、ソフトも評価値を下げるでもなし、有力な作戦の一つです。
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しばらくお互い飛車の往復運動して千日手模様になりましたが、相手の方が第3図で2九飛と打開したのが疑問だったかもしれません。角打ちの隙ができたので、6五歩から仕掛けて優勢を築き、そのまま勝ち切ることができました。
チームは竹村さん、柴田さんが勝ち、3-2勝ち。
最後に残った能勢さんは時計の叩き合いになり、残り1秒で相手の方の時間が先に切れたものの、着手時に盤面が乱れたため惜しくも判定負け。改めて切れ負けルールの難しさを感じました。
位置付け的には慰安戦準決勝となる3回戦です。
私の将棋はまたもや相穴熊になりました。相手の方が6六銀型を採用したため、前2局とは違う将棋に。
この将棋も棋譜を残し損ねてしまい、テキストのみの振り返りとなり恐縮です。
双方穴熊を組み上げてから、相手の方から5五銀とぶつけてきたのが趣向の手で印象に残りました。
6六銀型の居飛車側は、5五歩と5五に歩が行く展開はよくありますが、銀が出てくるのは(前述の通り振り穴がにわか仕込みなこともあり…)初めて指されました。こういう場で初見の手を見るとしっかり時間を使いたくなるところですが、切れ負けなのでそうもいかず…。内心かなり焦りましたが、結果的には交換に応じず銀を引いて対処すると少し指しやすくなりました。
途中で優位を手放したような気もしますが、攻め続ける展開となり、持ち時間も差がついたため切れ負け的には極めて勝ちやすい状態に持っていくことができました。最後は時間切れ勝ちになりました。
チームは1-4負けで、残念ながらここで敗退となりました。
慰安戦決勝進出を逃したのは悔やまれますが、なんとか残留できてほっとしています。
個人的にはデビュー戦を落としたのは痛恨でしたが、結果的には勝ち越すことができて少し自信になりました。
次回もチームに貢献できるように取り組んでいきたいと思います。
富士通(4) 対局風景@ |
富士通(4) 対局風景A |
回戦 | 相手チーム | 能勢 | 佐野 | 杉山 | 竹村 | 柴田 | 勝負 |
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1回戦 | パナソニックグループ(2) | 大将 斎藤 ● |
副将 南園 ● |
三将 渡辺 ● |
四将 関 ○ |
五将 浅見 ● |
1 - 4 ● |
慰安戦1回戦 | NTTドコモ (1) | 副将 高橋 ● |
三将 宮野 〇 |
四将 倉沢 ○ |
大将 安沢 ● |
五将 加藤 〇 |
3 - 2 〇 |
慰安戦2回戦 | リコー (4) | 五将 清本 ● |
三将 吉中 〇 |
大将 杉本 ● |
四将 杉山 〇 |
副将 勝又 〇 |
3 - 2 〇 |
慰安戦3回戦 | 弁理士 | 大将 三浦 ● |
副将 石川 〇 |
三将 鈴木 ● |
四将 菅野 ● |
五将 三木 ● |
1 - 4 ● |
計 | - | 0 - 4 | 3 - 1 | 1 - 3 | 2 - 2 | 2 - 2 | 8 - 12 |
富士通(5) 対局風景@ |
富士通(5) 対局風景A |
回戦 | 相手チーム | 鈴木敏 | 小澤 | 三浦 | 池田 | 芹沢 | 勝負 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1回戦 | パナソニックグループ (1) | 大将 背尾 ● |
副将 芝田 ● |
三将 加藤 ● |
四将 荒井 ● |
五将 佐野 ● |
0 - 5 ● |
慰安戦1回戦 | 朝日新聞社 (1) | 五将 〇 |
四将 〇 |
三将 〇 |
副将 〇 |
大将 ● |
4 - 1 〇 |
慰安戦2回戦 | ヤフー (1) | 五将 〇 |
四将 〇 |
三将 ● |
副将 ● |
大将 ● |
2 - 3 ● |
計 | - | 2 - 1 | 2 - 1 | 1 - 2 | 1 - 2 | 0 - 3 | 6 - 9 |
前回大会から3年振りの職団戦でしたが、今回は何故かB級での出場でした。
前回昇級しているということは、全員すっかり忘れてしまっており、今回は最低B級残留
を目標に頑張ろうとの事になりました。
トーナメントを見ると、初戦はシードで初戦は「対太平洋セメント」で我々の年齢より
少し若いチームでした。吉田さんの高校時代の知り合いが参加されているとの事でしたが、
席順は拘らず、黒木、実藤、青山、吉田、大石の順で対戦する事となりました。
結果は、実藤、吉田、大石 勝ちの3勝2敗で、まずB級残留を確定しました。
続く2局目は、待ち時間が長かったので少し間延びしましたが、若手の「楽天」でした。
切れ負けルールに慣れていない私は嫌な予感がしたのですが、やはりチームも1勝4敗と
負けこして、今年の職団戦も終わってしまいました。
個人的には、いいとこ無しの2連敗でしたが、各自のコメントを掲載しますので、一読をお願いします。
特に大石さんは、今回2連勝と好調でした。
@対太平洋セメント
後手番で角換わり。負け。
慣れない20分切れ負けで、時間を意識しすぎて指し手に読みが入らず、敗退。
直前練習会で20分切れ負けに慣れておけばと思うことしきり。
A対楽天
先手番。負け。
次局はシードのおかげで、対局まで時間が空いていたので一服して一人反省会。
切れ負けになっても止む無しで、しっかり考えて満足のいく将棋を指すことにしました。
将棋は先手角換わり。いつも通り右玉に組んでカウンターを狙う予定でしたが、早繰
り銀の速攻を受け、狙いの体制が構築できず。一応しっかり考えて対局することはでき
ました。相手が強かっただけです。対早繰り銀は今後の課題です。
余談)
今回7軍は1回戦シードで2回戦からの対局でした。
事前にトーナメント表を見て1回戦は無く、2回戦からになっているのに気づき、
てっきり対局開始も全体が2回戦の時間からだろう思ったのがまずかった。昼食に
代々木駅近くの「かつや」で朝ロースかつ定食をチョイスしました。
対局前にちょっと重いかなと思いつつも、時間が空いてるから大丈夫と判断しました。
おなかがもたれていたのも1局目の敗因の一部だと思います。
ともかく、さえない成績で申し訳ないです。今回の反省を次回に活かさねば。
【実藤】
@対太平洋セメント
先手番。勝ち。
A対楽天
後手番。負け。
▲76歩、△34歩、▲56歩、△88角成、△同飛、▲57角打、△68銀、▲24角成と馬が
でき、有利に戦えると思っていたのですが・・・
その後、私も向い飛車+金無双で対応したが、▲56角打ちから上手く端をからめられ
惨敗。序盤有利と油断したせいか中終盤劣勢となってくると時計を押すのも何回か忘れ、
その間相手は、こちらが時計に気づくまで全く指そうとしなかったのが印象に残った
一局でした。(勝負は、厳しい)
【青山】
@対太平洋セメント
後手番相振り飛車。負け。
相振り飛車で牽制しあう形勢でしたが、角交換から【図1】の局面となり、私の飛車
取りの角打ちに対し、先手も私の飛車取りに▲23銀を打ってきました。
瞬間、チャンスが到来と△37飛車成とし、陣形を乱しました。▲同金に対して、更
に利かしとばかり△36歩と打ったのが大悪手でした。すかさず、▲17角成の王手を決め
られ△同香に、▲36飛でただ取りできるハズの飛車が逃げられてしまいました。
切れ負けルールに不慣れで、早指しを意識しすぎたための大ポカでした。以降、粘
るも良いところなく押し切られてしまいました。
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A対楽天
先手相振り飛車。負け。
私は、右銀を▲17銀と端攻めに備えます。その後、角交換した角を打ち、更に右銀
を▲26に進出し敵飛車を圧迫して、飛車角交換に成功しました。しかし、陣形の薄さを
突かれ、玉頭から攻められてつぶされてしまいました。
職団戦で切れ負けルールが採用されましたが、正直時間配分に苦しんでいます。時
間を意識するあまり早指しになったり、終盤時間切れとなったりしてしまいます。今後
の主流となるようなので、普段からトレーニングも必要と感じました。
【吉田】
@対太平洋セメント
先手番。勝ち。
太平洋セメントの三将・村上氏は、私の高校将棋部時代(何十年前だ?)のチーム
メイトでした。村上氏が太平洋セメントに居ることは知っていたので、何時か対戦する
時が来るのではないかと思っていましたが、実現するとは思っていなかったので、びっ
くりです。長生きするとこのようなこともあるのですね。
さて、私の相手は大学将棋部出身の若者でした(上記、村上氏談)。
対四間飛車に対して、いつもの右四間飛車で対抗しましたが、振り飛車から角交換
されるという今時の将棋に。昔定跡を覚えた年寄りにとっては誠に迷惑な流れで、予想
通り手詰まりとなり作戦負けまっしぐら。
相手には玉を固くする手がまだまだ残されているのに対し、こちらには手がない状
態。
玉を固められていたら困っていたところ、相手から打開してもらって助かりました。
やや苦しい形勢ながらも、角打ちの勝負手が成功し一転有利に。最後は二歩を打って
いただき、貴重な勝利を拾うことができました。
ちなみに、その後慰安戦にまわった太平洋セメントは優勝したそうです。
A対楽天
後手番。負け。
私の矢倉に対して、先手は雁木模様になりました。
△74に銀を進め75の位を取って指しやすさを感じていましたが、悠長に4手角に組
もうとしたところ、角筋が(84へ)変わった瞬間に攻めを決められ、あっという間に敗
勢に。角は64、もしくは73に配置して先に仕掛けるべきでした。
結局いいところなくそのまま押し切られました。右翼の角・銀・飛車の出番が全く
なく、とても悔やまれる一戦でした。
余談)
運良く、先崎学九段の指導対局に当選しました。
指導対局は、いつも飛車落ちを選択していますが、これまでの戦績は負け越し。
何とか勝ちたいと燃えていました。
先崎先生の飛車落ち上手の定跡形に対し矢倉で対抗しました。
先崎先生は先に角道を開け、5五から仕掛けて銀を進出、筋よく(当たり前)攻められ、
やはり今回もダメかなと思いましたが、何とか守り切って、右翼に配置した角と銀桂
の攻めの形から反撃し、勝利する事ができました。
【大石】
@対太平洋セメント
後手番。勝ち。
居飛車穴熊で開始。【図2終盤図】の馬を拠点に△47金を打ち込み、△25桂で詰め
よを掛けた時点で相手の持ち時間が1分を切っていました。▲33桂に△12玉と逃げ、詰め
無しと見た先手は▲67銀右と払い、△37銀の打ち込みで投了となりました。勝敗の分かれ
目は残り時間で、私の持ち時間は5分ほど残っており、
結果として相手が時間に追われて指した▲67銀右が敗着となり辛勝しました。
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A対楽天
先手番。勝ち。
矢倉模様でスタート、相手が角道を止めずに右四間飛車から早目の攻めを仕掛けてきました。
23日の勝又先生との指導対局で、藤井聡太の角道を止めない攻めをまねする人が
増えているので、67歩を上げず77銀で備える様に注意され、6筋の接点を意識しながら指しました。
結果的には攻め崩されましたが、角道を止める為に打ち込んだ▲3三銀が最後に生き、
【図3終盤図】で△94金に▲86玉と逃げ、詰め無しと見て△3二金上がりと受けた手に
▲71飛の打ち込みで勝ちを拾いました。
どちらかというと攻め好きな方ですが、今回はひたすら受けて勝った感じです。
感想戦で年齢を聞いたらまだ24歳の若手でした(私は72歳)。
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富士通(7) 対局風景@ |
富士通(7) 対局風景A |
回戦 | 相手チーム | 黒木 | 実藤 | 青山 | 吉田 | 大石 | 勝負 |
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1回戦 | (シード) | ||||||
2回戦 | 太平洋セメント | 大将 吉田 ● |
副将 仁井田 ○ |
三将 村上 ● |
四将 粟村 ○ |
五将 蓮池 ○ |
3 - 2 ○ |
3回戦 | 楽天 (1) | 大将 ● |
副将 ● |
三将 ● |
四将 ● |
五将 ○ |
1 - 4 ● |
計 | - | 0 - 2 | 1 - 1 | 0 - 2 | 1 - 1 | 2 - 0 | 4 - 6 |
富士通(6) 対局風景@ |
富士通(6) 対局風景A |
回戦 | 相手チーム | 二宮 | 大場 | 馬場 | 別宮 | 植木 | 勝負 |
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1回戦 | 三井住友フィナンシャルグループ(2) | 大将 ● |
副将 ● |
三将 ● |
四将 ○ |
五将 ● |
1 - 4 ● |
慰安戦1回戦 | JP労組(4) | ● |
● |
○ |
〇 |
● |
2 - 3 ● |
計 | - | 0 - 2 | 0 - 2 | 1 - 1 | 2 - 0 | 0 - 2 | 3 - 7 |
富士通8軍はC級に参戦。全局以下のオーダーで挑みました。
大将:吉村
副将:望月
三将:岡山
四将:渡辺
五将:中畑
ほぼいつものメンバーでしたが、新入部員の吉村さんが新規加入です。
吉村さんとは社団戦にて富士通ティーメイツで一緒に戦っており、このメンバーの中では棋力が一つ突出しているなと判断し、チーム幹事の望月さんに進言して大将を引き受けてもらいました。
前回(2019年秋開催大会)は富士通9軍としてD級での出場でした。
今回は8軍でC級とのことで1つ上のクラス。チームとして1勝できればいいかな…、いや、個人的に1勝できればいいか…という弱気の中での大会となりました。
対中飛車戦となりました。
こちらはいつもの嬉野流。最近は初手▲6八銀もあまり驚かれなくなりました。アマチュアにおいては1つの有力な戦型として認知されつつあり嬉しい限りです。
中飛車に対しては引き角から鳥差しに移行。割と自分の中では指しやすいと思っています。この将棋も相手陣形の角頭および飛車のコビンをうまく銀で攻める展開になり安定して勝ち切ることができました。まずは個人1勝の目標達成!
他の富士通チームの写真を撮るためぐるりと会場を一周して戻ってくると、大将吉村さんと四将渡辺さんが勝ち。3勝2敗でチームが勝っていました。
「え?勝っちゃったの?」
チーム勝利の目標もあっさりと達成。でも次で終わりかなあ…
対矢倉戦となりました。
攻撃陣と玉の移動は後回しにして矢倉城完成を優先してこられたので、組ませる方向に誘導。
引き角とななめ棒銀からお互いの角と銀を交換して以下局面。
2回戦:太陽生命保険戦 |
図は相手の手番。なにげない普通の局面のようですが、なんとなく嬉野流の骨子に沿った局面に持ち込めたかなという印象で私なりには満足。
ポイントは相手の6二銀により飛車の横利きが止まっている点と1五歩の突き越し。
このあと、囲いに近づく△4一玉には▲6一角だし、他の手には▲1四歩から定番の端攻めにいきます。
選択された手は△5四歩だったので、予定通り▲1四歩△同歩▲1三歩。
△同香なら▲1二角で桂取りまたは▲2三角成△同金▲同飛成の2筋突破の両狙い。
これを嫌がり△同桂でしたが▲1二歩で優勢に入ったと思います。
2回戦:太陽生命保険戦 |
△同香は▲2一角が厳しい。かといって他に香取りを受ける手段もなく、と金を作りながら香得となりました。
このあと中盤で1手読み抜けがありちょっと危険な形勢に陥りましたが、終盤で相手に駒の打ち間違いがあり辛くも勝てました。アブナイ、アブナイ…
再度写真を撮るためにもう一周して帰ってくると、大将吉村さんと三将岡山さんが勝ったそうで、3勝2敗でチーム勝利!
「え?勝っちゃったの?」
本戦で3回戦に進出するとは思ってもいませんでした。朝、吉村さんを大将に推してよかったな。
対向かい飛車戦となりました。前大会までは対振り飛車はどれも鳥差しに移行して戦っていましたが、今回はちょっと工夫を加えています。すなわち、中飛車と石田流以外は6八銀を生かしてエルモ囲いに組みます。速さと固さを兼ね備えた好みの戦形です。
これもなぜか危なげなく勝つことができました。今日はなんか妙にうまくいくなあ。
チームも4勝1敗。なんとベスト8進出!
前局と同じく対向かい飛車戦。同様に初手▲6八銀からエルモへ。
今日一番いい出来の将棋でした。直前の社内将棋部イベントにおける勝又先生の指導対局でみっちりエルモを教えてもらったので、それが効いたのかもしれません。
チームは2勝3敗で負け。でも、ここまで来るとは!
終わってみれば4戦全勝でした。初加入で大将を引き受けてもらった吉村さんも全勝。華々しいデビューを飾りました。
チーム成績はベスト8進出にてB級への昇級が決まりました。
メンバーの皆様お疲れ様でした。次は更に上を目指しましょう!
富士通(8) 対局風景@ |
富士通(8) 対局風景A |
回戦 | 相手チーム | 吉村 | 望月 | 岡山 | 渡辺健 | 中畑 | 勝負 |
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1回戦 | 森ビル | 大将 香住 ○ |
副将 荻原 ● |
三将 越水 ● |
四将 木村 ○ |
五将 遠藤 ○ |
3 - 2 ○ |
2回戦 | 太陽生命保険 | 大将 村上 ○ |
副将 山内 ● |
三将 岩本 ○ |
四将 武井 ● |
五将 不破 ○ |
3 - 2 ○ |
3回戦 | ミリオンダウト | 大将 赤星 ○ |
副将 白石 ● |
三将 志谷 ○ |
四将 芝野 ○ |
五将 高井 ○ |
4 - 1 ○ |
準々決勝 | 所沢市役所 | 大将 板橋 ○ |
副将 野島 ● |
三将 中村 ● |
四将 緑川 ● |
五将 松橋 ○ |
2 - 3 ● |
計 | - | 4 - 0 | 0 - 4 | 2 - 2 | 2 - 2 | 4 - 0 | 12 - 8 |